2017-10-20 見立多以尽 ゆめにも見たい 見立多以尽 月岡芳年 見立多以尽 ゆめにも見たい 夜の衣をうちかへし恋しき人を夢にだに。見たい願ひの宝船。遠の眠りの音なしい。少女情(おとめごゝろ)の胸の闇。こゆるた(?)かたき大灘を 照す。燈台もと暗く。母親さへも不知火の。こゝろつくしの果しなき。思ひは七福即生の。神の力も及びなき。恋の港の船かゝり。荒き浪風ふきおこし。錨の綱の切ぬを祈る