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趣味の変体仮名

一谷嫩軍記

一谷嫩軍記 第五

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-01008 94(左頁) 第五魏王は鄭哀(ていほう)が讒によつて美人の鼻を削しむるとかや 征夷将軍頼朝公相従ふ大小名 岡部六弥太忠澄を初め威儀を正して相詰る 頼朝御簾に向せ給ひ此度の戦ひに平家…

一谷嫩軍記 第四

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-01008 72(左頁) 第四 道行花の追風礒千鳥 いく夜寝ざめの物あんじ 二世とかねたる たゞのりは はかなくうたれ給ふ共 又鎌倉へとらはれ共 噂とり/\゛菊の前 心細布胸あはず けふ立そむる旅衣…

一谷嫩軍記 第三(含熊谷陣屋)

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-01008 43(左頁) 第三世にあらば又かへりこん津の国の御影の 松と詠置し 一木と供に年を経し額の黒痣口くせに 仏の御名を唱ふれば 白毫の弥陀六と 人にしられし石屋有実交りも信心の同気同行相…

一谷嫩軍記 第二

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-01008 21(左頁) 第二酒極る刻(とき)は乱る 楽しみ極る時は悲しむとかや 廿余年の栄華に夢跡なく覚て都をひらき 平家の一門楯籠る 須磨の内裏の要害所は海上はけはしき鵯越 追手は生田搦手は…

一谷嫩軍記 第一

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-01008 2 一谷嫩軍記 座本豊竹越前少掾戦克の将は国の爪牙(そうけ)犬馬の人を労則(いたわりくれんば)帷蓋(いがい)を以て是を覆ふ 況や大功の人においておや重んぜずんば有べからずと 漢書…