仮想空間

趣味の変体仮名

伊達娘恋緋鹿子

伊達娘恋緋鹿子(八の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 83 八の巻刑罰の場所と名にふる鈴の森 歎きを爰に持運び積み重ねたる柴薪 首鉄(くびがね)鎖からみし柱かう/\と立てたるは 物凄くも又いまはし余所の哀れも 我人の身の戒めと諸見物 爰やかしこ…

伊達娘恋緋鹿子(七の巻・道行)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 78(左頁) 七の巻日月の鏡にかけて黒白(こくびやく)を 二つに分くる牢屋形罪科極る科人を 今日引廻しの其用意門前に床几直させ 当所の代官長芝栄蔵渡邉隼人も此程より逗留の内紛失せし 釼二度…

伊達娘恋緋鹿子(六の巻) ~八百屋~火の見櫓

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 ※文中()内は現行加わる詞章。12月文楽東京公演プログラム付属床本より。 61(左頁四行目) 六の巻何れ世に惜しまぬ物は行く年の 名残斗ぞ 稚子も 老たる人も諸共に 来る正月を松錺(かざり)橙…

伊達娘恋緋鹿子(四の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 36(左頁) 四の巻羨ましからぬ物とは悪口や 浮世の塵に交はらず 濁りに染まぬ蓮葉(はちすば)の花の経紐解きて ツイ転び寝の睦言も八百屋 お七は親子共過ぎし類火の頃よりも 爰に仮居を頼み寺吉…

伊達娘恋緋鹿子(三の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 28 三の巻逢ふ事の まつちの山の 夏の月 住む程もなき短か夜に 沈み果てにし隅田川 今は事とふ鳥もいな 花の都を 花園は跡になすてふ恋中を 宜の東に仕かへられ 里の名も憂き吉原の よしや命の消…

伊達娘恋緋鹿子(弐の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 15 弐の巻 「急ぎ行木々に勝れて高き木は風に折らるゝ世の譬 無実の難に近江の国 高嶋の家中安森源次兵衛が一構へ若殿の放埓より御釼の紛失も 我身の科と引受けて出仕も止(やむ)る遠慮の屋敷 物…

伊達娘恋緋鹿子(一の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 2(左頁) 起請方便品 書置寿貴品 伊達娘恋緋鹿子 (一の巻)神は人の敬ふに威を白詞(ます)鏡 洛陽吉田の御社(やしろ)神前 清むる宮奴(みやつこ)が箒取々はき掃除 休みがてらに寄り集り 今…

伊達娘恋緋鹿子  八百屋の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856512 432 伊達娘恋緋鹿子 六の巻(八百屋の段)なま中に染てくやしき恋衣 其きぬ/\゛の別れより 尾を隔て住む山鳥の番(つがひ)離れて吉三郎釼の有り所知ぬ上 日延も今宵限りなる主人の命諸共 433に 我も…