仮想空間

趣味の変体仮名

浮世絵

近江八景 唐崎夜雨

「近江八景之内」 唐崎夜雨 夜の雨に 音をゆつりて 夕風を よそに 名たつる から崎の まつ 夜の雨に音を譲りて夕風を余所に名立つる唐崎の松 初めて見た「そ」 =そ(所) 初めて見たんじゃなくて「跡」と誤読した事があったかも。

源氏雲浮世絵合 夕顔

https://dl.ndl.go.jp/pid/1310001 夕顔よりてこそそれるとも見めたそかれにほの/\みゆる花の夕顔 賛辞 花笠外史京摂(かみがた)に蒼嫁(さうか)とよび。爰に夜鷹といふ。鷹は則(すなはち)拳を放てばかならず獲物あるの謂(いひ)にして。義士四十八鷹…

源氏雲浮世絵合 空蝉

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1309972?tocOpened=1 源氏雲浮世画合(げんじくもうきよえあはせ) 空蝉 うつせみの 身をかへてけり このもとに 猶人からの なつかしき かな 「曽我五郎時致」 十八年の天津風けふ吹かへす 父の仇墨を呑身に漆…

源氏雲浮世絵合 帚木

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1309989?tocOpened=1 源氏雲浮世合(げんじくもうきよえあはせ) 帚木 数ならぬ ふせやにおふる なのうさに あるにも あらてきゆる はゝきゝ 千本の忠信は男狐(をぎつね)を よく遣ひ。信田杜(しのだのもり…

源氏雲浮世絵合 桐壺

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1309982?tocOpened=1 源氏雲浮世合(げんじくもうきよえあはせ) 桐壺 いとけなき 初物言いの なかき夜に ちきる 心をむすひ こめつや 武門の家に生るゝ者。和歌管 弦の心得。琴棋書画の風流 なくはあるべから…

かるたあわせ鎌倉武勇六家仙

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1310283 1 「えんの下の 力もち」 北条時政 政子御前 「おいては 子に したがへ」 九郎義経 「ほねおり そんの くた ひれめうけ 歌るた あわせ 2 鎌倉 武勇 六家 仙 江間小四郎 「いしの うへにも さんねん」 …

伊左衛門/夕霧

伊左衛門/夕霧 - 国立国会図書館デジタルコレクション 伊左よひは中の座しきに酒汲ん 風の外なひかぬものは柳かな 十六夜は中の座敷に酒汲まん 風のほか靡かぬものは柳かな

謡百番四季詠 牛若

謡百番四季詠 牛若 呉竹や ふしみの 雪のしたおれに つもれはつらき 我おもひかな 歌川芳梅画

熊谷直実

https://ja.wikipedia.org/wiki/一谷嫩軍記 より 熊谷次郎直実中村歌右衛門其の日軍あらましあつもりきやふのうちたてまつりししさいこのところにてひとたうり物語らん さんぬる六日の夜はやしのゝめと明るころ一二をあらそうぬけかけに平やま熊谷うちとれと…

浮世十二支 まけて戌

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願い申しあげます。 干支に因んで読んでみましたが、いやも、酷い云われよう。なんの根拠もなくただ犬の性質を人に、しかも女性に限って当て嵌めようとしているだけで、 たまたま戌年に生まれついたが為に…

そめいろづくし 国芳

そめいろ づくし 「ねこ しぼり」「鼠 ねづみいろ」「熊 くろ」「たぬき ちやいろ」「猪 はないろ」「狐 こん」「りす ぶどうねづみ」 一勇斎国芳戯画

猫飼好五十三疋 国芳

みゃう飼い好五十三匹 其まゝ地口 猫飼好五十三疋(みやうかいこう五十三びき) 上 日本橋 二本ざし品川 白うを川崎 かばやき神奈川 かぐかは程ヶ谷 のどかい戸塚 はつか大礒 おもいぞ藤澤 ぶちさば平塚 そだつか小田原 むだどら三島 三毛ま沼津 なまづ原 ど…

甲越勇将伝 上杉家廿四将 本庄越前守繁長 国芳

越前守繁長は謙信虎千代の幼年より補佐したる実に開国の元老なりされば彼大戦には海津の押に屯なししが西条山の武田勢追々川中嶋へ帰着なし午の刻過る頃より味方の籏色甚あしく大将の萊菔折懸の馬印敵中に漂ふ さまを遥に見て籏本を救ずんはあるべからずと川…

開運出世合体七福神 国芳

開運出世合体七福神 桶(?) 屋 大黒に似たりにたりと打笑ふ六福神をよせしすかたえ 一勇斎国芳戯画 大黒に似たりニタリと打ち笑う 六福神を寄せし姿絵

年が寄っても若い人だ 国芳

年が寄ても若い人だ よく子ているものを丑ろから寅まへてむだをゆ卯ので誠にはらか辰よいゝゆめを巳て午くねてさむくなつたらたれかよくおこつた未ばんを入てくんな申はうれしいがひ酉でたれも戌からもう亥いとおもつてよくねたらだれだかこんなに顔を干支た…

東都八景 上野晩鐘

東都八景 上野晩鐘 入相の鐘に うへ野は桜見の 妹か姿の花も ちるらむ 梅香亭 花丸 入相の 鐘に上野は桜見の妹(いも)が姿の 花も散るらん

江戸名所発句合之内 飛鳥山

賭にして降だされけりさくら狩 「今朝の天気は覚束ないと思つたに花曇だから請合なぞといつて連てきて此あすか山邊でふられてどうなるものか「ナアニ雨がふつても気遣なしサ近所に蓑輪も笠森もあります柳下亭種員即興 賭にして降り出されけり桜狩一今朝の天…

東都八景 佃嶋帰帆

東都八景 佃嶋帰帆 真帆 引てかへる 佃に夕月の御舟も おなしむやひ するらし 重堂 真帆引いて 帰る佃に夕月の御舟も同じ 舫いするらし 「裳」は「も」では、と閃くのに数日かかった。「むやひ」は「もやい・舫い」だと思う。 【みんなの知識 ちょっと便利帳…

東都八景 浅草夕照扇形

東都八景浅草夕照 梅樹園 花芳 仏ます山の 紅葉のあかさ堂うつる 夕日の光り たふ とし 広重画 仏在す(ます・座す) 山の紅葉の藜(あかざ)堂映る夕陽の光尊し 「あかさ堂」を「あかざ堂」と読むのではないだろうか、と閃くのに一週間程かかった。折につけ…

百人一首の内 大納言経信

百人一首之内 大納言経信 夕されば門田のいなばおとづれてあしのまろやに秋風ぞふく 金葉集秋の部に入る この詞書は師賢朝臣の梅津の山里に人々まかりて田家の秋風といふことをよめるにとあり 夕さればは夕暮のさまなり芦のまるやとは芦にて造れる家にてその…

甲越勇将伝 武田家廿四将 三討死之内 諸角豊後守昌清

甲越勇将伝 武田家廿四将 三討死之内 諸角豊後守昌清 甲陽廿四隊大将の中智勇は他人の右に出戦場数か度の強者なり川中島の軍味方大に敗れ大将既に危しと見えけれは此所に命を擲て主君を救ひ奉らんと手勢勝て一千余人真丸に備を立渦巻立たる敵中に会釈もなく…

江戸名所発句合之内 愛宕山

江戸名所発句合之内愛宕山二代目豊国,国貞改二代豊国,国貞改二代目豊国 凩(こがらし)やくびのみうごく鳩のこゑ 「小児(こども)しゆ兎角両親ハ大事になさいましョ唐(から)の書物にも鳩に反哺(はんぽ)の孝あり鴉に三枝(さんし)の礼ありと出てゐるさ…

江戸名所発句合之内 上野

江戸名所発句合之内 上野国貞改二代豊国 如何にしてこれをば「酒」と読めるのか未だ謎にして不明。 「さゝ」か?「花」か!? 井戸端のさくらあぶなし花の酔(ゑひ) 秋色(しうじき)の句も井戸ならバ入口に清水があり谷中の出口がしミづ門下が大きなしのば…

江戸名所発句合之内 吾妻橋

江戸名所発句合之内 吾妻橋 峯つくる雲のはじめや筑波山 「この橋から川上にミゆるつくばハ男体女体とミねも二つにわかつて居るが西の方にひとつある富士ハ男か女かさつはりわからない 「ハテしれた事女もをんな志かも三國一のお山タ 柳下亭種員即興 「この…

北斎仮宅之図

北斎仮宅之図 露木 為一(つゆき いいつ)画 江戸後期 wikipedia 一か月余り頑張ったが解読できなかった。中途半端だけど降参。 飯島虚心著「葛飾北斎伝」が随分と参考になった。 卍常ニ人ニ語ること我は枇杷葉湯に反し九月下旬より四月上旬迄巨燵を放るゝ事…

百人一首之内 崇徳院

歌川国芳画 百人一首之内 崇徳院 瀬をはやミ岩にせかるるたき川のわれてもすえに あはんとそおもふ 詞花集恋の部に入る こゝろハ瀬のはやき川の水の岩にせゝかれて左右へわかれても 末にハまたあふものなれどつらき人にわかれてハ後にあひがたき習ひなるをわ…

体内十界之圖

体内十界之圖 昇旭斎國輝画(三代 歌川国輝) 夫れ人の子たる物ハよく親にしたかひて善なる道を習ふ可し抑此胎の図ハ善悪二ツの道にしてよき事を為者は上図の如シ又悪事をなす者ハ遂にハ下の図にをちゆる故假令ひ如何なる虫にても無益にこれを痛るハ宜しから…

国芳自画像

御そんじの画工いちみゃうかいほどよし しつれいながら是より口上を申上ます毎々御ひいきなし下されありがたふぞんじます 扨此本の義なを又後編つゞいて売出しますればおかはらず御ひやうばんをおねがひ申ますごぞんじの莖十郎が女色の武者修行をいたしてあ…

お六櫛

BSプレミアム 浮世絵ツアー「中山道」より 浮世絵ツアー - NHK 木曽街道 荒井宿 名産店の図 「名物 お六櫛」 木曽の名産お六櫛といふはミねばりといふ木にて挽あかのとれる事ミやうなる櫛なり竹のとうぐしとちがひはさきやハらかく髪すぢのきるゝといふこと…