仮想空間

趣味の変体仮名

近松半二

鎌倉三代記 (十段続) 第三

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 20 第三エゝ小霜殿もふよいわいの 昨日結ふた髪 ちやむちやくにさしやつた程にの サイナ 組敷た故首かく仕かたに掴んだのじやはいの入?(びん)かして錣はこなたにとゝまつたと 甲乙争ふ女中達かたい…

鎌倉三代記 (十段続) 第二

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 6 第二年々卯月 中の申 山王の祭迚坂本の御城に御神事を移され 諸士の面々末明より御社参有ば きね原鼓神楽歌 おゆるし請て町家の子供 玄関広間お白洲迄鼓太鼓で囃子立て とんつくどんなぶ拍子も 時に…

鎌倉三代記 (十段続) 第一

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 2(左頁) 源頼朝 源実朝 鎌倉三代記 十段続 (第一)中華(もろこし)の 西湖(せいこ)をひきし琵琶の海 名に近江の八景も修羅の巷と鳴浪(なるなみ)の 百万余騎に埋もれて四方の山々尖どなる雪の…

奥州安達原 第五

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-00558 94 第五深きを以て浅きに入浅きを以て深きを知る 其源や武将の大度 八幡太郎義家公 貞任が籠りたる小松が柵に押寄らる 付随ふ輩(ともがら)には 舎弟新羅三郎義光鎌倉の権五郎景政 其外一…

奥州安達原 第四 道行千里の岩田帯(~一つ家の段)

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-00558 71 第四 道行千里の岩田帯傾城の 癪は誠の置き所 世界の客へそら言も ひとりにつくす真実の 恋の中なる 恋絹が寝姿恥ぬ中となる 其こしかたの 通ひ路は花車のかげ橋渡り初め 生駒の手綱せ…

奥州安達原 第三 (朱雀堤の段~袖萩祭文)

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-00558 45 第三さればにや少将は 百夜(もゝよ)通へと夕闇の 笠にふる雪つもる雪恋の重荷の朱雀道 七条堤の仮橋に 盲目(めくら)女の引語り 綴(つゞれ)の中の秘蔵娘 十斗なが手を出して 右や…

奥州安達原 第二

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-00558 25 第弐琴棊書画を嗜む身共生まれず 明け暮物の命を取り浮世を渡る 綱手縄 浪打際にさは/\と かづきの海士が昼休み コリヤ長太のおかた けふはお代官様が外が濱を通らしやると浦中はもや…

奥州安達原 第一

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html ニ10-00558 2 奥州安達原(第一) 作者 竹田和泉時は康平五つの年 後朱雀院の朝に当つて東夷猥りに逆威を奮ひ 王命に背き奉るといへ共 源氏の武功に切靡(なび)け再び治まる時津風 八幡太郎義家公 武…

日高川入相花王 第五

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-680 93(右頁5行目) 第五孔子季氏を謂(のたまは)く八佾(はついつ)にして庭に舞はず 是をも忍ぶべくんば 孰(いづ)れをか忍ぶべからさらん 左大臣藤原の忠文猪熊通りに別殿 をかまへ …

日高川入相花王 道行思ひの雪吹 (附・渡し場の段)

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-680 77 道行思ひの雪吹(ふゞき) つまづきし 石も他生の縁の端 むすぼふれたる 身をしる人もなし しる人は 哀れと思へ桜木の ちりてちはつの御姿ならはぬ 旅の苦をこして 恋路/\が 身の…

日高川入相花王 第四

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-680 69 第四むかし/\此所に真那古の庄司といふ者有 頃しも春の始めつかた熊野三所権現に あゆみをはこぶ諸人(もろびと)の 往来(ゆきゝ)に宿の施しは誠に出家侍の 屋敷は余所にかはり…

日高川入相花王 第三

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-680 41(左頁) 第三心は文字に書かるれど絵にかゝれぬを心といふ 三徳を備へ五常を去らぬ 六孫王経基のおはします 八条の訴目館(そめやかた) 北の方真弓御前君子のよきたぐひとや 夫を…

日高川入相花王 第二

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-680 22(三行目) 第二 顕はせり花の都の邉りにも狼谷といふ名有 熊野山家の育ちにも容儀たいはい心はへ清きを家の通り名や 真那子の庄司清次が 一人娘に清姫迚 今年二八の春過ぎてなつき…

日高川入相花王 第一

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-680 2 日高川入相花王 (第一)此花は是人間の種にあらず 瓊樹(けいじゆ)枝頭(しとう)第二の花と 親王に題すからうたの言の葉草はかはらねど 唐土人(もろこしびと)の目にふれぬ 我朝…

新版歌祭文(4) 油屋の段

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-425 42 油屋の段難波詠めの 其中に名に大坂の鬼門角 油のしめ木引しめて異見の種も後家育ち 山家屋へ嫁入の日数せまりし大年の 払ひは宵に片付けて春を寿ぐ注連飾り松の 盛砂 高盛の飯椀つ…

新版歌祭文(3) 下の巻 長町の段

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-425 34(左頁) 下の巻 長町の段鬼は外 福は内 打納めたる日暮から 昼を欺く長町の夜見せ売物家々の春を請取り賃づき屋 賑ふ臼取り杵の音 とん/\?(とふから・繁?)せつきにくる 下女…

新版歌祭文(2) 野崎村の段

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-425 15 野崎村の段年の内に春を向へて初梅の花も時しる野崎村 久作といふ小百姓せはしき中に女房は 万事の限りの膈病(かくやまひ) 娘おみつが介抱も心一ぱい二親に 孝行臼の石よりも堅い…

新版歌祭文(1) 座摩社の段

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-425 2 おそめ 久松 新版歌祭文 作者近松半二 座摩社の段敬白(うやまつてもふす) 難波の里の大社(やしろ)座摩明神の鳥居前(さき) 張廻したる一構へは手の筋失せ物走り人息もすた/\…

新版歌祭文 野崎村の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856461 3 新版歌祭文 上の巻二段目の切 野崎村の段引立て入りにけり行に娘は気もいそ/\ 日頃の願が叶うたも 天神様や 4観音様 第一は親のお蔭エゝこんな事なら今朝あたり髪も結うて置かう物鉄漿(かね)の付…

本朝廿四考 第五

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 97(左頁) 第五甲斐越後両家の戦ひ 四度の軍術互角にて 勝負一時に決せんと釼の刃音鯨波 山河もうごく斗なり かゝる所へ北条氏時村上左衛門義清 軍兵数多引連て暫しと石に腰打かけ コ…

本朝廿四考 第四 (奥庭狐火の段)

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 92(2行目上の段) (奥庭狐火の段) 思ひにや こがれてもゆるのべの狐火 さよふけて狐火や 狐火のべの のべの狐火 さよふけて 幾重漏くる爪音は 君を設けの奥御殿 こなたは正体涙なが…

本朝廿四考 第四 (十種香の段)

本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 87(1行目下の方) (十種香の段) 臥所へ行水の流と人の 蓑作が姿見かはす長上下 悠々として一間を立出 我民間に育ち人に面テを見しられぬを幸いに 花作りと成て入込しは 初君の御身の上に若…

本朝廿四考 第四 (道行似合の女夫丸)

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 69(左頁) 第四 道行似合の女夫丸(めうとぐはん)偽りの 文字をわくれば 人の為 身の為ならず恋ならず 心なけれど濡衣がなきつまの名も勝頼にともなふ人も 勝頼といふてよし有蓑作が…

本朝廿四考 第三 (勘助住家の段)

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 55(左頁5行目下)(勘助住家の段) こそは帰らるゝ 木曾山木立あらくれて 無法無徹をしにせにて名も横蔵のすじかい通 草鞋(わらんづ)の日もふり埋む餌竿かたげて門口より 母者人今…

本朝廿四考 第三 (景勝下駄の段)

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 50(左頁4行目下) (景勝下駄の段) ゆゝしけれ 秋の末より 信濃路は 野山も家も 降り埋(うづむ) 雪の中なる白髪の雪 女ながらも故有て 男のすなる名を名乗る 山本勘助と人毎に 岩…

本朝廿四考 第三 (桔梗原の段) 

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 43 第三 (桔梗原の段)名も山深き信濃路に ?(やさ)しき花の名に呼し爰ぞ桔梗が原とかや 甲斐と越後の領分にわけて立たるさい目の場所 馬草を苅に奴らさ 一本きめた刀より研ぎ立て鎌…

本朝廿四考 第二

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 22(三行目) 第弐 木曽川や夜半に紛れて 出て行恵は四方に隠れなき 下諏訪の神垣は下照姫の御神にて 霊験あらたに帰します故近国の貴賤歩みを運ぶ賑ひに 宜ねが小鼓神楽歌神慮も嘸と…

本朝廿四考 第一

読んだ本 http://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-741 2 武田信玄 長尾謙信 本朝廿四孝 座本竹田因幡掾 (第一)春は曙漸白く成行まゝに 雪間の若菜青やかに 摘みい出つゝ 霞だちたる花の頃は更なり さればあやしの賤迄も己々が品に付き 寿…

妹背山女庭訓 姫戻りの段 金殿の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856576 2 妹背山婦女庭訓 四の切 されば恋する身ぞつらや (姫戻りの段)出るも入るも忍ぶ草 露踏わけて橘姫 すご/\帰る対の屋の 障子に 3ばらり打礫 ソリヤお帰りのしらせぞと めい/\庭につどひおり しを…

妹背山女庭訓 杉酒屋の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1033811 妹背山婦女庭訓 四の口 日と供にいとなむさまも入相の 四方のいちぐら戸ざし時 子太郎後を打見やり 灯(ともひ)を上げ表の戸 3夜の構へのそこ爰と こなたの道より 歩み寄 振の袖の香やごとなき 面を隠…