英名二十八衆句 福岡貢

 

 『伊勢音頭恋寝刃』でおなじみ福岡貢の十人切り  wikipedia

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英名二十八衆句 福岡貢
 夜神楽に葉を倉(食?)?る寒哉 史邦

夫柳風の狂句に
云く神代でも
女でなけりや夜が
明ず岩戸がくれの
屏風の内にふかき
契りを朝熊山男に貢於紺が
操もあけていはれぬふたみが浦
恨みはいとゞ十寸鏡こゝろの曇り

 

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晴やらぬ太刀風の宮雨も宮袖師が
浦の袖傘に覆ひかねたる尖き
切先四辺はくらき常闇をてらす
釼の光り物に狭蠅那須神の
敵役を御祓にはらふ手の
うちはこれ神かせの福岡が
御裳濯河のながれくむ
清浄の勲功ならんかし
仮名垣魯文填詞

 

 

それ柳風(りゅうふう)の狂句に曰く
神代でもなけりゃ夜が明かず 岩戸隠れの屏風の内に
深き契を朝熊山(あさまやま) 男に貢ぐ(福岡貢とかけている)
於紺(おこん)が操も あげて(ひとりだけに奉げて)謂われぬ二見が浦
恨みはいとど十寸(ます)鏡 心の曇り晴れやらぬ 
太刀風の宮雨の宮 袖師が浦の袖傘に
覆いかけたる鋭き切先 四辺(あたり)は暗き常闇を
照らす釼(やいば)の光り物に 狭蠅(さばえ)那須神の
敵(かたき)役を お祓いにはらう手の内は これ神風の福岡が
御裳濯(みもすそ)河の流れ汲む
清浄(きよき)の勲功(いさお)成らんかし

 

 

画・月岡芳年

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 芳年の無残絵は美しい。