見立多以尽
はやく もらひたい
君より他に好男子は。ないと思ふも気の狭い。
吾儕(わたし)はとんと江湖(せけん)見ず。井の中に住む
舩宿の。櫓(のき)にばらつく霰の
音の。霽(やめ)ば夜中に聲問(おとつれ)る
靴の音より憂し強面(つら)し。
安積(あさか)の沼の底ふかく。
首(くば)たけ陷(はま)るも。思案の
外(ほか)欤否(かいな)
見立多以尽
はやく もらひたい
君より他に好男子は。ないと思ふも気の狭い。
吾儕(わたし)はとんと江湖(せけん)見ず。井の中に住む
舩宿の。櫓(のき)にばらつく霰の
音の。霽(やめ)ば夜中に聲問(おとつれ)る
靴の音より憂し強面(つら)し。
安積(あさか)の沼の底ふかく。
首(くば)たけ陷(はま)るも。思案の
外(ほか)欤否(かいな)