吉野城の大塔宮

 

大和名所図会 巻6よりf:id:tiiibikuro:20190317203555j:plain

元弘三年正月十六日
大塔宮吉野城に
籠らせ給へば鎌倉勢
六万余騎前後を囲みて
攻寄ける 大塔宮の御鎧
に立つ矢は七筋 血の流るゝ事
瀧のごとし もはや御最期の
酒宴ある所へ村上彦四郎
義輝 錦の御鎧を賜り
宮の御身かはりとなりて
敵を欺き 宮を安々と
高野山へ落し 其身は
蔵王堂の前なる高矢櫓
に上り 腹十文字に搔切て
伏にける 誠に本朝の英
雄にして 前漢の紀信
にも劣るまじき人なり

 

 

f:id:tiiibikuro:20190317203525j:plain

 

   山並みを迫り来る六万余騎が怖いです。