仮想空間

趣味の変体仮名

浪花文章夕霧塚 第五冊目

 

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html

     浄瑠璃本データベース  イ14-00002-603

 

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  第五冊目

親の科身にもかゝりて浪人し 谷町筋の藤の棚おはをからせし平岡左近 父左太夫が衒られし

色紙の科でつゞれ着て妻や娘の手爲業(しごと)で けふをくらせはあすしれぬ 俄果報の金の

蔓 藤屋の嫁と望まれて先様ゟも仕拵 娘が常の孝行で 黄金(こがね)の釜といひはやす一世一

度の公(はれ)衣装 母は仕立る娘は紣(絎?)る 針目縫めの手際も清く気のつきはらすあだ口咄し ナントお

 

 

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とせ嫁入するが嬉しいか ヲゝ又かゝ様のなぶらんす 指合いしやはいな イヤなぶるではない アノ藤やの伊左衛門殿は 衣笠主

計といふて殿様の御物 国元にござつた時から びらしゃら惚ていやるをしつている エゝかゝ様わしやいやい

な 其時は夕霧といふお傾城に迷ふて 聞入もなかつたそふなが 今はおとなしう成て百両といふ金を仕拵

におこし 養子親了哲殿の乞嫁 姑御も有げな 中がよすぎると法界悋気 寝所するをいそぎやんな

と おかしみまぜていひ聞す 実の実こそ有がたき 表商人売る声と又買ふ声の高々と てい買ふ紙屑古手

はござりませぬか紙屑の溜りはないかと指のぞく ヲゝあの人はいの 今迄とは違ひ 古手売る様な身代じや

ござらぬ こちや買様な身代と俄分限の鼻油 そんなら紙屑なりと下さりませと庭の隅より取出す

 

籠 コレ/\いつもの得意が有 安うは売ぬ明まいぞ イヤ是はよつ程中に油紙 障子のまくりもござります

慥にかけたら五十が物 所を我等ころり一つ矢 おえ様(さん)安うは有まいかな ホンニなふ こなたはよい買人(かいて) 追付べ紙

斗の溜る所を引合さふノウ娘 アまだいな イヤおえ様 荷籠を辻に置てきた 取てくる中紙屑をお庭に預

て置ますと 腰な百銭投やつて 荷籠を取に走り行 女房やがて銭取上 仕合付く時には紙屑迄が値売り

忝い/\ ヲゝあのかゝ様の心さもしうならんした 昔は庭の塵ほこりお足にかへるといふ事も どふして御存遊した ヲあ

のいやる事はいの 伊勢といふ歌詠みが我住家を売し時 飛鳥川 淵にもあらぬ我宿の 瀬にかはり行物にぞ

有ける 瀬にかはるとは 銭かはるといふ心 内裏に住だ上臈さへ 時折々の業をしる ましてやせつない浪人の世

 

 

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帯の為に裏やの嬶 昔の事はしれたといふも娘へ後学の咄し半への つさ/\ 藤やの手代万八が 仲人与

六を引連て入来れば母お雪 是はいつぞや結納の時御出有たお手代の万八殿 与六殿もよふこそ/\ サア

まあ是へ 定て祝言の吉日定めにお出てあろ ソレおとせ ぬしへ申しや しごとも片付きや お茶たばこ御馳走を

申しやいの あい/\/\娘はいそ/\しごとかゝへて走り入 ナニ藤屋からお手代が見へた どりや/\逢ふと平岡左

近 是は/\万八殿与六殿 此間は御意得ず ナニれも御家内おかはりないか 女共茶でも進ぜませい イヤもふおと

せが汲に立ました ハテ馳走するなァ 扨御意得たく存る折から幸々 ナニ与六 娘を遣はす吉日の定を致いて

くれられたか イヤ其事も又ちつと 模様のかはつた事もござります 高がかうでござります マア御縁が ヤゝゝゝゝ

 

とつと アノ御縁が コレ万八殿こなたいふて下されぬか エゝどんなわろじや あか様は侍がこはいか 高が四も八も入らぬ アノ

縁がの アノ縁が ハテあか様いやいの サアおれもいをと思へど 耳や鼻をそがれてそふで云にくい コレそりや荷物戻し

に来た時の事 卑怯なわろと詞のはし/\゛ 心かゝりと女房お雪 コレ互に其様に譲り合云兼てござるの 仲人口

の間ちがひか嫁入を延せといふ事か 何事も相談づく御遠慮有は気のどくといふを打けし イヤ女房 こりや祝言

日廻でない 間ちがひも間違大間違 くるしうない与六 夫へ出ておいやれさ アレ/\成程 アノ伊左衛門様は何にも御

存ござりませぬが 兎角了哲様御夫婦が 縁切てこいと有る使か アゝイまあそふでござりますと聞より女房

コレ与六殿 ソリヤ又何故 娘に科が有てか入訳聞ふサアいやと 気をせく母にせかぬ夫 ハテ扨何をずは/\と 引込

 

 

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でおいやれな 子細なふて縁は切るまい 与六子細はどふじや サ夫は又猶申にくい 万八殿 おりや仲人をあげますと

かたへに寄てすくみいる ヲゝ去娘に仲人いらぬ コレ左近殿 アノ女房を去に 何科の何故と 故も科もなけれ

ばさられぬ物でえすか 気に入ぬ故変改 あまり改ず共おかしやませ イヤ万八殿 外の縁組とは違ひ申

了哲老に近付にはならね共 お国の御用も達する仁 身上宜敷と聞し故 痩浪人の其が娘お気には

入まい 御無用と再三辞退致いたを あの仲人を以て押て結納 仕拵の金迄いやといふをむりに指こし 夫より

廿日も立ぬ中呼入もせず変改は 子細なうては叶はぬ筈 気に入ぬと斗では変改受ぬ 馬鹿な事をと

額に青筋 女房も気はせけど叱られてはと心をしづめ 此様なめでたい事には寸善尺魔さいこさいも有

 

物と 詞のにべを打ける万八 コレお内儀様 訳をいへならいはふが 必跡で立つの立ぬのと 御亭主の刀ざんまいない様に

こな様きつと受合か ハテ訳が立て尤な事ならば夫婦共に誤りませう ヲゝそんならいふて聞しませう きのふこ

ちの店へ仁体な医者がきて 旦那夫婦に逢 聞も及ばぬ薬種を尋る 何病におつかひなさるゝと問たれば

密事故いはぬといふ 調合の様子を聞ねば 薬売る事はならぬと親方がいはれたれば あたりにいる人をはらひ必

さたは無用 谷町筋の藤の棚去浪人の娘 嫁入の結納も取 仕拵の金も貰ひ 仕合せは付け共 情

ない事は此娘 生れ付て飛頭蛮といふて 俗にいふろくろ首 是を直すは其が家の秘伝 薬を売て

くれよといふ どふやら心がゝりなと 其娘の年恰好を尋たれば お十瀬殿と名ざしはせね共 夫ぞといはぬ斗 首

 

 

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筋に三つ痣の有が 筋の有るかはりじやといふていんだ 藤の棚の浪人といふは此家斗 扨はと親方も驚き 義

理の有伊左衛門にろくろ首は持されぬと 夫で変改 丙午さへ嫌ふにろくろ首を嫌ふがむりか 何と訳が立ふが

のと思ひがけなき入訳を 聞て夫婦は興さまし暫し詞もなかりしが シテ其医者はいづくの者 アゝあまいことおつしやるはい

そりやどこの者やら唐の者やら 門(かど)通りを相手に致す商い店も名も此方はしらぬ ホイ ハア 扨は娘か身共

に意趣有やつの所為(しわざ) ハツエ残念何とせん コレ万八殿 此上は五十日百日でも 娘を其元へお預りなされ とつくと

ためし見た上で 別条なくば伊左衛門殿と祝言をさせて下され 夫より外の云訳なし 此義をどふぞお頼申 一人の

娘に疵付られ親の心の苦しさを 推量しておくりやれとほろりとこぼす血の涙 妻も供々手をつかへ 寸苦

 

尺魔と申たはこゝの事 ちいさい時から国元で伊左衛門殿にもよう御存 家中で其様なさた有たか有たら

よもや談合は有まい 爰の所を聞わけて了哲様御夫婦へ 取なし頼む万八殿 此ぶんで去れては一生娘がす

たります 情にならふ慈悲にならふ 髪の根に有痣は着痣迚果報の花 何の筋のかはりであろ なん/\

の誓文二度娘を見ずに果ふ そふした覚はござらぬといふも 涙に声震ふ 万八はせゝら笑ひ 五十日は扨置

一夜さでもアゝこはい/\ コリヤモウいふてもいはいでも 畢竟是は縁のないといふ物 結

納の金も戻しさつぱりとなされませ ヲゝそれ/\ 万八がきたのは夫請取にきた 其時の酒や塩鯛は給(たべ)られたで

有ふ 仕拵の百両の金 御内証受取て帰りませふ アノ結納の印もお戻し申のかへ ハテしれた事 五両や三両

 

 

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なら合力共いはれふが 口に余る百両 取もぎにも成まいナア与六 成程銭にしたら馬に十駄 ソレ戻しおしかろ

けれどナア与六 アイ お戻しなされたらよかりそふな物の様に存まするとひやうまづく 成程/\そふ有れば戻し

たい物なれ共 仕拵にせよ迚遣はされた金 衣類手道具に入残つた金迚はござらぬ 殊に御勝手で変改な

さるゝ娘こつちも勝手に戻しましよ テモ扨もうまい事いふわろ よい/\ 其仕拵した諸道具衣類 百貫に

編笠なれど持ていの 与六こいと立上り奥へ行のを引戻し 二人が襟がみ両手に掴 今浪人なればこそ素町人

に縁をくめ 以前なれば出入の庭犬 其家来として娘が荷物 奪ひ取て帰らふとは 身の上しらぬ人外めらと

立蹴にはつたと蹴飛し/\ すつくと立て無念の顔色(がんしよく) けが有てはと女房が中に隔り気をあせる ほう/\起て

 

万八 よい/\荷物渡さぬからは 百両の金戻せ 但は侍へたにするのか 轆轤首をかぶせ損ひ 其かはり取もぎ

にするか それがほんの侍かと飽迄広言胸にすへ兼 平岡左近は武士じやぞ 百両の金今夜中に調へ

了哲めが頬へ打付 其ほうげたまつ二つに切さげん 腮(あご)をふさいで立帰れと 切兼まじき頬魂 さづがの

万八気味悪く よい/\明日迄待てやろ 必遅いと居催促 町(てう)家主も取もぎの届をするぞ あた鈍

くさいサア与六 早ふこいとつぶやきながら打連てこそ帰りけれ 跡見送りて 女房はコレ旦那殿 金は大かた手道具

衣類に遣ひ仕廻 五両と跡に残らぬが 何を以て百両の金 戻す思案が聞たいと 案し余ればサア指当

つて宛はなけれど 衣類道具を取られては一生娘が顔も立ず 又取もぎしといはれては 国へ聞へて帰参の邪魔

 

 

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何とせんかとせんと最前よりも胸は胴突 崎仕立てた衣類の数 いか程有る集めて見て 其上の了簡と

いふに點き成程/\っそれがよかろ 思へば最前の古手買 不吉なやつと科もなき人を恨の染のれん 引上夫婦は

入にけり 思ひ染けふるあすかの嫁入さへ待こがれたる 娘のおとせ 身に覚へなき災難に変改受て悲しさと

腹立涙しやくり上 しばし泣入居たりしが 長押にかけし嗜の手鑓をおろし身をかため 鑓先手の内心見て 武

士の種とて気も早く 表をさしてかけ出すを コレまちやおとせと母親がかけ出て鑓の柄にすがり付き そな

たはどこへ何しにと 問れて返答目に涙 どこへとはかゝ様道修町とやら藤屋の内へいきまする スリヤ最前

からの訳を聞きやつたか アイ何もかも聞ました わしやどふも顔が立たぬ 去られるさへ有に身に覚へない災難

 

轆轤首といはれては一生人に詠められ生きたかいはござんせぬ せめて藤屋の内へ行 いふた者 いはした者 詮議

をして片端から突て/\突殺し 流石武士の娘じやといはれてきように死まする 放してやつて下さんせ

生きては居られぬ/\と 身をもみ歎く娘気は道理共ことはり共 押へ兼たる母の身の供に 涙にくれけるが ヲツヲ

そふ思やるは尤 無理とはさら/\思はね共 今浪人の錆鑓は結納の金を戻すまい おどしの種といはれては

左近殿の顔も立たず よし仕負せてから相手は町人手柄に成てならぬ事 あばれ者よ気ちがひよと 返つ

てそなたに恥をあたへる しづまつてたもコレおとせ 母が手をあはしますと 子を思ふ身の親心 娘は始終泣

たをれ イヤ/\申なんぼでも 口おしうて悲しうて 此儘生きては得居ませぬ 不孝の上の不孝をば ゆるして

 

 

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たべかゝ様とすがり歎けば ヲゝ道理じや/\ 堪忍ならぬ心根を思ひやる程胸が砕ける そなたが死ばとゝ様

も わしとても生ては居ぬ すりや親子三人が 藤屋の内を枕にして 死るより外仕様がない そなたがいきや

ればわしもいく コレ聞分て了簡してたもるかいのとせな撫さすり 生れ付た短気な虫しづめてたもと

くりかへし わつつとひついひ聞せど返答もなく身を震ふ 合点がいたか得心か 常孝行なに似合ぬぞや 親

有者は親の命(めい) 連れ合せ持ちやつても命は夫の物と心得 我儘に死にやるとの 女(おなご)の道がかけるぞや ヤよふ

心得て息災で居てたもやいのとせき登ず 涙を呑込/\て 奥にとゝ様の着物の襟数を そな

たに見せうと揃へてござる しみ/\せずとサアいきやと 嫁入する子の手を持ち添へ ハテいきやいのと引立て娘

 

を奥へやり戸口今は勝手のれん口 あいてなくも送りやる親の心ぞやるせなき 跡打詠て母親は

尤じや 道理じやな 其無念を此母が晴さしてやらふぞと 裾引上て帯引しめ 娘が捨たる鑓追取又も表

へかけ行を いつの間にかは夫の左近待てと一声 はつと斗ためらふ鑓をもぎ取て たつた今わしや娘へ異見 夫有

身は夫の命と いひ聞したる舌の根もかはかぬ中に かけ出して犬死するか うろたへ者と叱付られ思はずも わ

つと斗に泣出し 若い娘のせり詰て堪忍せぬをむりやりに 親がいふてたゝき付け得心さしはさしながら 嘸口惜

かろ無念にあろ 其心根のいぢらしさ 了哲夫婦に実否をたゞし 娘が胸をはらしてやりたさ なだめすかす

る其中に わしが心のせつなさを推量してたべ我つまと しやくり上たる声涙 ヤレ音高し 娘が聞はもへる

 

 

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火にたきゞ 女童のそち達さへ其様に思ふ物 我胸を推量せよ 卑怯未練と思はんか 親左太夫殿伏

見にて 衒取れし定家の色紙 奪ひ返さぬ其中は大事の命と奥歯をかみ 胸をさすれど心は炎

思へば/\我身程 冥加に尽きし者はなし 衒取た曲者の顔もしらば名もしらず うか/\月日を送る中 せ

めても娘を片付けてと思ひし甲斐も変改受け 剰へ覚へもなき災難 嘸娘が口惜かろ 最前もいふ

通り百両の金調へ 万八が雑言のほうげた 切さげんと思へ共 才覚の術もなし ヘツエ無念口おしと 工面に

尽てじyめんにたまる涙ぞ道理なる 女房はせき登す涙おさへて そふ思召は理ながら 親御様の取れ

遊ばした色紙さへ取かへせば お国へ帰参の願ひお叶ふ 又当分の百両の金もどふぞ娘に呑こませ

 

才覚の仕様もござんせう苦にして煩ふて下さるなと 涙ながらに勝手口 おとせ/\と呼出す アイと返事

も涙声 左近が傍へ押直り 申とゝ様何にもかも聞ました わたしが事に入た金 又其かはり身にかへても

拵るのが順の道 どんなつらい奉公でも ナアかゝ様 ヲゝそれ/\ 親の為じや 君傾城の勤をするは世上の

ならひ 恥しい事ないぞや旦那殿 肝煎者の所を尋てわしやいてきませう スリヤ百両の金が調はぬ故

娘を傾城奉公に売るか ハテお国へ帰参有迄当座の凌ぎ 娘もいくか アイ伊左衛門様に捨られた

身の上 死るかはりに勤奉公 ムゝゝ出かした 親の為と思ひ身を捨るよな 女房われがすゝめじやな まさ

かの時はと兼ての教へ アノわれが教へおいたか 不所存者めと抜はなし刀のむね打てう/\/\ のふ

 

 

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悲しやと取付娘 是はと驚く女房を取て引すへ コリヤやい たとへ親子三人が袖乞しても 娘を売て

武士の義が立かいやい むごい女と又ふり上るを娘はすがりとゝ様のふこらへてしんぜて下さんせ イヤ/\

はなせ イヤ堪忍と親子あらそふ折からに 日暮をいそぐ紙屑買 荷籠を門(かど)におろし置き 最前

預て置た紙屑 只今持て帰りますと 庭の隅から籠取出し ハアこりやよつ程買かぶる 見かけ

と違ふと押付/\ 手にさはる物こりや何じやと 引ずり出たる嶋の小財布 ヒヤアこりや忝いと懐へ 押

込む体を見るより左近かけ寄て襟肩掴み 売人め待て 今籠ゟ引出した物 何かはしらず懐へ押込し正

体見せて持帰れ うさん者めと引よする アゝこれお侍 紙屑買の法で何で有ふとかで有ふと買

 

たら中はこちの物 むりいはしやんなと振放す どこへ/\そふぬかす程ふしんがかゝる 出して見せぬか見せおれと

懐へ手を押こんで引ずり出す小財布 しつかりおもみ直に親仁を表へ突出し門の戸しめて 女房

共 此財布見しるが有か イエ 娘はしらぬか イエ/\ ハテめにょうなとふしぎの内 外(そと)の親仁は籠

になひ子にかゝつて様々のやつし事 アゝ浮世では有はいナアとよまいこと/\一足三足 行も子故の

くら紛れ 心もとなさとぼ/\と思はず荷籠に行あたり コレ/\親父殿 ホウかゝおしやつたか ヲイ/\ 今の

金は ホウ藤やの了哲共いはるゝ者が紙屑買に迄成て やりにくい百両の金 まんまとやり負(おゝ)せた ヲゝできまし

たといふ声に 内はさいふを押いたゞき 三人共にハゝゝゝはつと悦びの 声を手柄と夫婦連いさみすゝんで「立帰る