仮想空間

趣味の変体仮名

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

伊達娘恋緋鹿子(八の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 83 八の巻刑罰の場所と名にふる鈴の森 歎きを爰に持運び積み重ねたる柴薪 首鉄(くびがね)鎖からみし柱かう/\と立てたるは 物凄くも又いまはし余所の哀れも 我人の身の戒めと諸見物 爰やかしこ…

伊達娘恋緋鹿子(七の巻・道行)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 78(左頁) 七の巻日月の鏡にかけて黒白(こくびやく)を 二つに分くる牢屋形罪科極る科人を 今日引廻しの其用意門前に床几直させ 当所の代官長芝栄蔵渡邉隼人も此程より逗留の内紛失せし 釼二度…

伊達娘恋緋鹿子(六の巻) ~八百屋~火の見櫓

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 ※文中()内は現行加わる詞章。12月文楽東京公演プログラム付属床本より。 61(左頁四行目) 六の巻何れ世に惜しまぬ物は行く年の 名残斗ぞ 稚子も 老たる人も諸共に 来る正月を松錺(かざり)橙…

伊達娘恋緋鹿子(五の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 52 五の巻立かはる月も師走の年波や 瀬戸物町に借り宅は十内が侘住居 吉三郎も此程より 一つ内には住みながら 解けぬお雛が片思ひ 済まぬ心を慰めに近所隣の娘の友取る対待つの手品能き足曳の山鳥…

伊達娘恋緋鹿子(四の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 36(左頁) 四の巻羨ましからぬ物とは悪口や 浮世の塵に交はらず 濁りに染まぬ蓮葉(はちすば)の花の経紐解きて ツイ転び寝の睦言も八百屋 お七は親子共過ぎし類火の頃よりも 爰に仮居を頼み寺吉…

伊達娘恋緋鹿子(三の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 28 三の巻逢ふ事の まつちの山の 夏の月 住む程もなき短か夜に 沈み果てにし隅田川 今は事とふ鳥もいな 花の都を 花園は跡になすてふ恋中を 宜の東に仕かへられ 里の名も憂き吉原の よしや命の消…

伊達娘恋緋鹿子(弐の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 15 弐の巻 「急ぎ行木々に勝れて高き木は風に折らるゝ世の譬 無実の難に近江の国 高嶋の家中安森源次兵衛が一構へ若殿の放埓より御釼の紛失も 我身の科と引受けて出仕も止(やむ)る遠慮の屋敷 物…

伊達娘恋緋鹿子(一の巻)

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-513 2(左頁) 起請方便品 書置寿貴品 伊達娘恋緋鹿子 (一の巻)神は人の敬ふに威を白詞(ます)鏡 洛陽吉田の御社(やしろ)神前 清むる宮奴(みやつこ)が箒取々はき掃除 休みがてらに寄り集り 今…

鎌倉三代記(十段続) 第十

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 91(左頁最後の行) 第十 を忘れ草人目いぶせきかこに乗 村口さしてぞ 92古へは桐壺箒木須磨明石 ?き筆の間所も今石山の御本陣 御威勢天地に翻る虹龍の三鱗ゆり立る籏へんほんと靡き従ふ陣内には 出入…

鎌倉三代記(十段続) 第九

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 (お経笑える。読むの大変だったけど。) 85(左頁) 第九南無阿弥陀仏/\なむあみだ仏なむあみだ 念仏さへも当世は柝入て他念なく仏の道へ種を蒔小松村の無量庵 勤終れば伴僧達直に此世の伸欠身過に…

鎌倉三代記(十段続) 第八 道行露の顔吉花

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 82(左頁) 第八 道行露の㒵吉花咲た桜になぜ駒繋ぐ 駒がいさめは花がちる ヤレモサウヤレ ヤレサテナ駒がいさめば花が散る 花の都の京方へ 忠義をつくす朝光が 妻の朝路と諸共に 又鎌倉をたつか弓 引…

鎌倉三代記(十段続) 第七(局使者~米洗い~三浦之助母別れ~高綱物語)

詠んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 62(左頁) 第七 (局使者の段)時烏 ふる程なけど聞人なく おのが儘なる在の名は 絹川の村はづれ 三浦の助義村が古郷(こきやう)に残すたらちめの 母は老病みぶら/\と近所隣の見舞人に藁タ屋の軒…

鎌倉三代記(十段続) 第六

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 49(左頁) 第六七つさんささかれば 十七八か顔に紅葉をちらすへ 抱ちやねん/\寝まいか 小ゆりの花がゆるはいな 植付哥の声々も 揃ふて諷ふ 早苗笠手元と節と近江路や 北川の村はづれ男女(なんによ…

鎌倉三代記(十段続) 第五

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 35(左頁) 第五物騒しき戦場はいつ太平を湖に 今ぞ生死(しやうじ)の追分や追つ追れつ馳違ふ矢橋(やばせ)の 浪の礒ばたに登り下りの旅人を乗せて商ふ渡し守 夫(つま)は?(かせぎ?)の留主の中 …

鎌倉三代記(十段続) 第四

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 32 第四花の雪吹(ふゞき)と詠みたりし 志賀の山越へ夏木立間毎にもる籏さし物 峯も麓も卯の花の盛争ふ鎧武者 寄せ螺(かい)攻め鐘打ならし先陣二陣をくりおろし早乗出す十万余騎 不敵の和田兵衛只…

鎌倉三代記 (十段続) 第三

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-02434 20 第三エゝ小霜殿もふよいわいの 昨日結ふた髪 ちやむちやくにさしやつた程にの サイナ 組敷た故首かく仕かたに掴んだのじやはいの入?(びん)かして錣はこなたにとゝまつたと 甲乙争ふ女中達かたい…