仮想空間

趣味の変体仮名

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

浪花百景之内 安居天神

安居天神社(やすいてんじんのやしろ)は荒陵山の地にして四天王寺伽藍の西五十丁にあり南は一心寺に向ひ北は新清水(しんきよみづ)に隣(とな)る?境内一隊の丘山にして西ははるかに蒼海を見わたし須磨明石の?々淡路嶋山の遠望近くはなんば今宮の村里ま…

浪花百景之内  露の天神

浪花百景之内 露の天神 曽根崎邑(そねさきむら)露の天神(つゆのてんじん)は菅公(かんこう)筑紫へ左遷なし玉ふのとき此處に船どまりし玉ひて 露とちる泪に 袖はくちにけり みやこの事をおもひ いづれば かくなん詠じ玉ひけるより爰に社を建て露の天神と…

義経千本桜 第四 第五

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-842 73(左頁) 第四 道行初音旅 恋と 忠義のいづれがおもい かけて思ひははかりなや 忠と信(まこと)のものゝふに君が情と預られ 静に忍ぶ都をば 跡に見捨てて旅立て つくらぬなりも義…

義経千本桜 第三

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-842 46(左頁) 第三三芳野は丹後武蔵に大和路やわけて名高き金峯山蔵王弥勒の御宝物御開帳迚野も山も賑ふ道の傍らに 茶店構へて出花汲む青前垂の入ばなは女房盛りの器量よし 五つか六つ…

肥後のアマビエ

江戸時代、妖怪アマビエなるものが自身の姿を写した絵を人々に見せれば疫病退散の効果有りと言ったそうですが、やはり江戸時代にコレラが流行った時に現れた人魚も似たような事を言っており、アマビエは人魚とアマビコが同化したものかもしれないなと、日曜…

義経千本桜 第二

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-842 24(左頁) 第二吹く風につれて聞ゆる ときの声 物すさましき気色(けしき)かな きのふは北闕の守護けふは都を落人の 身と成給ふ九郎義経 数多の武士もちり/\゛に成り亀井六郎駿河…

義経千本桜 第一

コロナのバカヤローのせいで4月大阪、5月東京ともに文楽「義経千本桜」の通し狂言が上演中止となりました。番付は、 初 段 大序 仙洞御所の段 北嵯峨の段 堀川御所の段 二段目 伏見稲荷の段 渡海屋・大物浦の段 三段目 椎の木の段 小金吾討死の段 すしやの段…

浪花百景之内 三津八幡宮

三津八幡宮(みつはちまんぐう)は嶋の内佐野屋(さのや)ばし筋にありて即ち社頭の町を八まん筋と云 此所に鎮座し玉ふこといと古きよし摂津志および諸書に見へたり 境内に一株の老樹ありて詣人たへず賑はしく此辺?べて古手屋道具店多く常に繁昌なすことみ…

声曲類纂 巻之四

読んだ本 http://codh.rois.ac.jp/pmjt/book/200017224/ 136声曲類纂巻之四 目録 貫文古画堺町葺屋町芝居図(源?斎正信筆) 貞享年中同芝居図(野郎三座詫といへる草紙に載る所なり) 江戸浄瑠璃本摸六部(豊芥所蔵) 和泉太夫正本 長門掾正本 土佐掾正本 半…

浪花百景之内 五百羅漢

妙徳禅寺(みやうとくぜんじ)は上福嶋にありて世に五百羅漢と云寺中に五百羅漢を安置し此仏像何れも古作にして近世堂舎の修復なりて荘厳もつとも美々たり門前の両側は遊所ありて是を羅かん前といふ 此辺浪花(ろうか)北西の端にて田園の景色よし

むさしあぶみ 下

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2537561 23 むさしあぶみ 下 明れは十九日江戸中によろこひをなき者歎きをいたすもの相まじはりていとさう/\゛しかりけり。焼残りし貴賤その一族どもの類火にあひしを日ごろのよしみ此時なり。いかでか見す…

むさしあぶみ 上

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2537561 (明暦の大火の阿鼻叫喚ドキュメント。) 2 むさしあぶみ 上 世すて人にはあらで。世にすてはてられ今はひたすらすべきわざなく。かみをそり衣をすみにそめつゝ。楽斎房とかや名をつきて心のゆくかた…

浪花百景之内 東本願寺

東本願寺は南久太郎町の西にありて難波御堂と云また東西の本願寺大坂にては南北にあるゆへ俗に南の御堂と云 此寺内本堂の北は一面の築山にして花紅葉を植まぜ山吹さつきの頃はことさらに麗はしく此所の西手に座摩宮へ抜る石門あり 夏日(かじつ)涼風を通し…

浪花百景之内 神明宮

神明宮(しんめいぐう)は天満西寺町の南に在(あり)て世俗入日(いりひ)の神明宮といふ 本社は西向にして近世北の方(かた)に築山をきづき末社のかづ/\爰に鎮めて其風景いはんかたなく且鳥居前は新屋敷の青楼(せいろう)つらなりて妓婦(ぎふ)?妙音…