仮想空間

趣味の変体仮名

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

件獣(くだんじう)の写真 

件獣(くだんじう)の写真 ○夫(それ)この件(くだん)といふ獣は古へよりあるといふ説有 先も文政年間に此獣出(いづ)るその時年中の吉凶を諸人に知らして我姿を家の内に張置ときは厄難病難を除くといふて三日にして死せしといふ 夫ゆへ皆銘々に其図を求…

丹後倉橋山の件(くだん)

大豊作をしらす 丹後国与附郡 何某板件(くだん)と云獣(けだもの)なり 天保七申十二月丹後国倉橋山の山中に図の如くからだは牛 面(かを)は人に似たる件(くだん)といふ獣出たり昔宝永二年酉の十二月にも此件出 其翌年より豊作打つゞきしと 古き書々に…

日向の尼彦入道

尼彦入道日向の国イリノ浜沖へ出たる入道也此入道を見たる人は熊本氏族芝田忠太郎と申者也 此入道もふす事には当年より六ヶ年豊年也と申事也 然し延当年急病にて日本人??申事也 此入道の姿を朝夕はる時は其大難をのかすと申事也

熊本真字郡のアマビコ

肥後国熊本守御領分真字郡と申所に毎夜/\猿の声して人を呼ぶ同所に柴田五郎左衛門と申人聞届の所我は海中に住む尼彦と申者なり偖告るに本年より向ふ六ヶ年豊作なるも諸国に流行病多し人間六分通り死?然し?我が姿座前に貼置かば必ず其病難を免るべ?故に此…

肥後の国熊本の人魚

ひごの国くま本のかんぬし山本氏(うじ)の娘十三才にて先達(さきだつ)てうみに身をなげ死す 当ねん七回忌に付人々多くあつまりとむらひをなせしに俄にかいちうしんどうしていぎやの姿あらわれたり其かたちづのごとくにて頭ら女のごとくかみ長くして角あり…

声曲類纂 追考

読んだ本 http://codh.rois.ac.jp/pmjt/book/200017224/ 196 追考「一の巻 増補」此くだり前に加ふべきを刻なりて后見出たれは止事あたはすして編尾に記ぬ○川岡雑談に云(編者 不詳)小野のお通といへる秀才の女の事異説色々ありあるひは太閤秀吉の侍女とも…

声曲類纂 巻之五

読んだ本 http://codh.rois.ac.jp/pmjt/book/200017224/ 166声曲類纂巻之五 目録本手組端手組裏組其外秘曲之事 長唄の事 降逹節 弄斎(らうさい)節 林雪(りんぜつ) 恋慕節ほそり片撥 投(なげ)節 梛(なぎ)節 継(つぎ)節土手節 籬(まがき)節 加賀節…

浪花百景之内  廣田社 雪景

此社頭は住吉堺紀州大峯高野の街道にて行人絶る間(ひま)なく中(ちう)秋(しう)の頃は此辺萩の葉おほく且虫の名處にして雅俗の遊客こゝにつどふも多かりき

洞房語園 52~96頁(完) 

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2533774参考にした本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/index.html ヲ06 00356 52一明暦二年申十月九日御奉行所へ吉原町年 寄共を御召有て只今迄の場所御用地に 付屋敷替仰付させられ候急度御請申上 本…

洞房語園 3~50頁

声曲類纂の中で頻繁に引用される本です。気分転換のつもりで読み始めましたが手強かったです。判読を諦めた文字も複数あります。毎度の事だけどさ。 洞房語園 3~50頁 読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2533774参考にした本 https://www.wul.wa…

出世鯉四方瀧水

こどもの日なので鯉に纏わるおはなしを探し求めたところ、吉原通いをする鯉之助の物語しかありませんでした。鰻太夫を身請けして蒲焼きにし、自身は鯉の洗いになるところを助かるも不思議の国のアリス宜しく漁師が目覚めれば嘗て無いほどの大漁。敵(かたき…

浪花百景之内 瑞龍寺(鉄眼)

浪花百景之内瑞龍寺俗に鉄眼寺と云 瑞竜禅寺は鐵限和尚の開基たるゆへ俗に鉄眼寺といふ難波邑北の入り口にありて黄檗派(おうばくは)の檀林なり寺中に老樹森々(しん/\)として堂舎客殿いらかを並べその幽静いはんかたなく且近ごろ門前の両側二三丁桜楓(…

浪花百景之内 住吉神宮寺

本社の北にとなりて旧号を新羅寺と云天台宗にして東叡山に属す本尊薬師如来は高麗仏にて昔より秘して開扉(かいそ)をゆるさずと云その外五大力菩薩をはじめ二層の塔東西三昧堂いづれも毅然としていらかをならへ又庭中の松樹(しやうじゆ)は枝葉四方にさか…