江戸名所発句合之内 上野
国貞改二代豊国
如何にしてこれをば「酒」と読めるのか未だ謎にして不明。
「さゝ」か?「花」か!?
井戸端の
さくら
あぶな
し
花の酔(ゑひ)
秋色(しうじき)の句も井戸
ならバ入口に清水が
あり谷中の出口が
しミづ門下が大きな
しのばずの池こんなに
水は沢山で其器(いれもの)ハ何処に
あるだろう 「案事なさんナ
池内に棟(?になひ)堂があります
柳下亭種員即興
井戸端の桜危なし花(酒)の酔い
秋色の句も井戸ならば、入口に清水があり、
谷中の出口が清水門、下が大きな不忍池、
こんなに水は沢山で、その入れ物はどこにあるだろう?
「案じなさんな、池内に「にない堂」があります。
「秋色女」という江戸時代の俳人による句が冒頭に置かれている。
「にない堂」は比叡山延暦寺にあるものと同じ橋がかり型のお堂。
弁慶が担いだという伝説による通称。
そもそも寛永寺は不忍池を琵琶湖に見立て、延暦寺を模して建立された。
上野の「にない堂」は今は無く、代わりに大噴水があるさうダ。