大阪錦絵新聞 第四十号

文明のとくたるや四才や五才の幼童（おさなご）書を讀（よみ）文字かき和歌を詠み
説教なして老人によく理をさとすも有ノ又生れながらにして怪力の奇童など
緒新聞紙上に見へたり　こゝに又第三區十二小區新町南通り一町目の
客舎大林長治郎の男徳太郎は五年四ヶ月なりしが　緒経一切を
となふる事妙なり　法華経大般若其外緒宗の経文も老人にも
勝（まさる）となへぶり　又鳴ものも上手にて日毎題目をこたりなくとなへるとそ
南無妙なるかな又奇なるかな
　大阪錦絵新聞　第四十号　　芳瀧筆