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趣味の変体仮名

古今名婦伝 遊女地獄

 

 

「古今名婦伝」   柳亭梅彦記   「豊国画」

  遊女地獄
泉州(せんしう)堺(さかい)高須の遊君(ゆうくん)なり 容顔(ようがん)並びなく
全盛にして 気象高く 自ら地獄
と呼(よび)て 衣類皆地獄変相(いるいみなぢごくへんさう)の図を
画(えがゝ)しめたり 暇(いとま)ある時は 座禅して
悟道(ごだう)を味(あぢはひ)
其妙(めう)を得
たりしとぞ 故に
一休禅師も
彼遊女に

  聞(きゝ)し
     より
   見て
    恐(おそろ)しき
  地獄 かな