見立多以尽 おしゃくがしたい

 

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見立多以尽
おしやくがしたい

割煮(かつぱう)の善悪を論ぜず酒の
多きを喜び。容貌の美醜に
よらず酌は髻(たぼ)に限るといふは。
下等の藤八社会。料理も
美がよし。酌も亦。絶世の別
品に期すとは。中等の髭
連中 偖(さて)また下物(さかな)も口取の。
滋味(こつてり)とした甘味を略(はぶ)き。適宜(くは良な)
筋の鮮魚にとり添へ。美醜に
よらず清潔(こきれい)で。調子のよいのが
銚子の加減の。良(よい)に増(まさ)ると極好事(ごくしぶ)く。
穿(あなぐ)る客は上等の。粋(すい)といふ字が推とも
通ひ。色をも香をも知る人には。偶然(つひ)
手折るゝ花もありなん

 

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