仮想空間

趣味の変体仮名

腹内養生主論 

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/8929758/1/1 1 腹内養生主論(はらのうちようじょうしゅろん) 2 飲食(いんしい)は身命(しんめう)をつなぐ至宝(しいほう)にして。礼義の原(げん) なり。予年頃。いかもの喰(ぐひ)を好みて。紅葉(もみち)牡丹…

兎の盛衰

president.jp 高運不運 兎の盛衰 「コレ からどん めつぱう けへにえゝうさぎだァのんし 「ほんな/\げへにえゝうさぎだァでへじにかけさッせへよ 「これ、カラどん、滅法実(げ)に良い兎だの」「本当に/\ 実に良い兎だ、大事に(大津絵を)描きなさいよ」…

江戸生艶気樺焼

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/he13/he13_01961_0017/index.html 2 江戸生浮気蒲焼 京伝画作 3 こゝに 百万両 ふげんと よは れたる あだ きや の ひとり むすこ をえん 二郎とて としも つゞやはた ちといふころ なりしかひん のや…

風来六部集 六

読んだ本 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_03682/he13_03682_0006/he13_03682_0006.pdf 1 風来六部集 六 2 序 我風来先生。戯(たはむれ)に筆を 採(とり)。多くの小説(よみほん)世に行れて より。近世世間板の俗文。名を かすり文意…

風来六部集 五

読んだ本 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_03682/he13_03682_0005/he13_03682_0005.pdf 1 風来六部集 五 2 自序 むかし/\其昔。祖父(ぢゝ)は山へ柴刈(しばかり)に。娘は 川へ洗濯に。その娘のぼた餅を。萩の国 と聞違え。美しからふ…

風来六部集 四

読んだ本 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_03682/he13_03682_0004/he13_03682_0004.pdf 1 風来六部集 四 2 里のをだまき評自序 莊子が寓言。紫式部が筆ずさ み。司馬相如が子虚鳥有(しきよういう)。弘法 大師の兎角亀毛(とかくきもう)…

風来六部集 三

読んだ本 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_03682/he13_03682_0003/he13_03682_0003.pdf 1 風来六部集 三 2 跋 風来山人放屁論後編をひり出し て予をして尻へる跋せしむ按ずるに 放屁字典に曰屁ブブウウノ反音(かへしをん)ブウ 去聲(き…

風来六部集 弐

読んだ本 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_03682/he13_03682_0002/he13_03682_0002.pdf 1 風来六部集 弐 2 放屁論後編自序 倭学(わがく)先生曰(いわく)。夜はおよるの上略(じやうりやく) にて。昼とは諸人目を寤(さま)せば。小便 …

風来六部集 壱

読んだ本 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_03682/he13_03682_0001/he13_03682_0001.pdf 2 放屁論 同後篇 痿陰隠逸伝 里のおた巻 飛た噂の評 天狗髑髏鑒定縁起 風来六部集 全二冊 東武書林 大観堂板 風来六部集序 時に遇(あは)ざれは孔子…

安政見聞誌 下

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/he13/he13_01961_0017/index.html 1 安政見聞誌 下 2 梅屋 悟れかし これそ 禅機の 無門関 ゆり崩れては 一物も なし 江戸御城の見附(みつけ)数三十六ヶ所あり (一登斎芳綱写) 此度の地震にて何れ…

安政見聞誌 中

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo01/wo01_03754/index.html 1 安政見聞誌 中 2 安政見聞誌中之巻 北東の方より西方え所々 ⑳吉原中の丁邊より伏見丁江戸丁二丁同南方十二新揚(あげ)や町同北方西河岸 角丁同南方三日同抔長家七ヶ所…

安政見聞誌 上

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo01/wo01_03754/index.html 1 安政見聞誌 上 2 天災の免かれ難きことは。堯舜(きやうしゆん)の御代(みよ)に九年の洪水あり。湯(とう)の 時に七年の大旱(ひでり)ありと云へば。非常の天災有。…

東海道名所図会 序文

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko30/bunko30_e0205/index.html 2 崇神天皇御宇十年のあき武渟 川別命将軍たりしより東海道 の名きこえそめておなしおほむと き四十八年のなつ直々城(域?)命をもて あづまのくにゝことよさし其…

風来六々部集 後編 風来山人(撰)

2025年8月20日修正済み 読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko18/bunko18_01032/index.html 2 自序 むかし/\其昔。祖父(ぢゝ)は山へ柴刈に。娘は 川へ洗濯に。その娘のぼた餅を。萩の花 と聞違え。美しからふと思ひしやら。 久米の…

吉原細見序文集

読んだ本 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he09/he09_03009/ 2 序 詩云(しにいわく)倬(たく)たる彼(かの)雲漢章(うんかんしやう)を天に為(なす)と 是秋の物日の始(はじめ)にて 昔郭幹(くわくかん)といへる 者は廿(わかく)して清標(…

源氏物語(五十四)夢浮橋

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2565785 1 夢のうき橋 3 山におはして れい(例)せさせ給ふやうに経仏など供養 せさせ給ふ 又の日はよ川(横川)におはしたれば そうつ(僧都)おど ろきかしこまり聞え給ふ 年こと御いのりなどつれ かたらひ給ひけれど …

源氏物語(五十三)手習

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567612 1 手習 2 そのころ横川になにがし僧都とかいひて。いと たうとき人にすみけり。やそぢあまりの母五十ばか りのいもうとありけり。ふかき(母の)願ありて初瀬に まうでたりけり。むるましくやんごとなく思ふ てし…

新吉原細見記序 明治三年(1870)

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_01400/index.html 2 新吉原細見記序 道の道とすべきは常の道にあらず名の名と すべきは常の名にあらずされば閏情(なさけ)の道 年々(とし/\゛)に推移(おしうつ)り遊女達(きみたち)…

吉原細見序 寛政四年(1792) 

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_01325_0002/index.html 2 庭の焼火(たきび)の白/\とゝ謳(うた)ふけな。春の朝(あした)より小傾城(けいせい)行(ゆき)て 娗(なぶ)らんと口すさみたる歳(とし)の暮まで川竹の流…

源氏物語(五十二)蜻蛉

読んだ本https://dl.ndl.go.jp/pid/2567611 1 かけろふ 2 かしこには人々おはせぬをもとめさはげどか ひなし。物語の姫君の人にぬすまれたらん。あし たのやうなればくはしくもいひつゞけず。京(浮舟の母)よりあ りしつかひのかへらずなりにしかば。おぼつ…

新吉原細見記序 嘉永七年(1854)

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_03056_0001/index.html 3 元和(げんわ)の在昔(むかし)庄司何某と歟唱(かいふ)大棟梁此町場(ちやうば)の地祭をせしより花街(さと)の 礎(いしずえ)代(よ)を経(ふ)れども動(…

源氏物語(五十一)浮舟

読んだ本https://dl.ndl.go.jp/pid/2567610 1 うき舟 2 みや(宮)なを。かのほのかなりし夕をおぼし忘るゝ世 なし。こと/\しき程にはあるまじげなりし を。人がらのまめやかにおかしうもありしかな と。いとあだなる御心は口おしうてやみにし事 とねたうお…

新吉原細見記序 安政五年(1858)

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_01531_0009/index.html 2 江口(えぐち)神崎(かんざき)は昔に遠く。大磯(おほいそ)化粧坂(けはひざか)はを旧(ふり)たり。新吉原(しんよしはら)の 繁栄は古今(こゝん)に比(ひ…

源氏物語(五十)東屋

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567609 1 東屋 2 つくば山をわけみまほしき御心はありながら。 は山のしげりまでながちに思ひいらんといと 人ぎゝかろ/\゛しうかたはらいたかるべきほどな れば。おぼしはゞかりて。御せうそこをだにえつた へさせ給は…

新吉原細見序 寛政九年(1797)

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_05436/index.html 参考 "[新吉原細見]" owned by Senshu University Library,retrieved from Union Catalogue Database of Japanese Texts(https://doi.org/10.20730/300054240) 2 巻(ま…

新吉原細見序 明治元(1868)

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_03223/index.html 2 年々細見花相(あひ)似たれど。細見年々娼妓(ひと)おなじからず。 物変り押移る。星の位の全盛も。月の桂の眉毛をはらひて。 北里より西郷(にし)へ入山形(いりや…

源氏物語(四十九)宿木

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567608 1 やとり木 2 そのころ藤つぼと聞ゆるは。故左大臣とのゝ女御になん おはしける。まだ春宮と聞えさせしとき。人より さきにまいり給にしかば。むつましう哀なるかた の御思ひはことにものし給めれど。其しるしと…

新吉原細見序 寛政七年(1787)

読んだ本 https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/wo06/wo06_01325_0001/index.html 2 思ふよになくわしが思ふよに浮世がならば雪を かいつくねてもつて五丁の燈籠とせん歟 将(はた)八朔の 無垢となさんか燈籠は軒端の花を照らし無 垢は聯子(れんじ…

吉原細見五葉松 序文

読んだ本 https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100450863/2?ln=ja 2 天明四年寿 細見 3 吉原細見五葉松序 若緑(わかみどり)春立初(たちそむ)る松の内より 松や/\の年暮(くる)る迄 古今の色も中の町 よし原に譬(たとへ)ん物松にあらず して 何ぞや十…

源氏物語(四十八)早蕨

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567607 1さはらひ 2 やぶ(藪)しわ(分)かねば春のひかりをみ給ふにつけても。 いかでかくながらへにける月日ならんと。ゆめのやう にのみおぼえ給ふ。ゆきかふ時々にしたがひ 花鳥の色をも音おもおなじ心におきふし見…