仮想空間

趣味の変体仮名

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

見立多以尽 はやくもらひたい

見立多以尽 はやく もらひたい 君より他に好男子は。ないと思ふも気の狭い。吾儕(わたし)はとんと江湖(せけん)見ず。井の中に住む舩宿の。櫓(のき)にばらつく霰の音の。霽(やめ)ば夜中に聲問(おとつれ)る靴の音より憂し強面(つら)し。安積(あさ…

心中宵庚申 上の巻

読んだ本 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html イ14-00002-829 2 心中宵庚申花のお江戸へ六十里梅のなにはへ六十里 一日五里のあひのしゅく都はなれてとをたうに はま松の一じやう主あさ山殿の御ざい国 町屋/\のにぎはひあきなひにたゆみなく 武…

お栄の挿絵 狂歌国尽

歴史秘話ヒストリア 9月放送 「おんなは赤で輝く 北斎の娘・お栄と名画のミステリー」より https://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/324.html 「狂歌国尽」の挿絵。お栄(葛飾応為)10歳頃の作という。 帆掛け舟の群。すげー。 絵のグレードもさることな…

好色入子枕 巻の一(三)首ばかりでも君様

読んだ本 http://mahoroba.lib.nara-wu.ac.jp/y05/html/1049/index.html 壱 14/19 左頁 (三)首ばかりでも君様商売は飛脚問屋身は恋の奴燃杭に火とは忠兵衛か身のうへ無紋のぬきつむき小倉の帯も。とりをいて不断美男白ちやの羽二重なこ屋帯あさぎぢばんと…

好色入子枕 巻の一 (二)燃杭にひぢりめん

梅川と忠兵衛の出会いは偶然だった。 読んだ本 http://mahoroba.lib.nara-wu.ac.jp/y05/html/1049/index.html 壱 10/19(二)燃杭にひぢりめん近年家質といふ事はやり代々所持の家屋敷を代銀弐拾五貫目に永代売渡し申所実正明白也表口七間うら行弐拾三間但し…

好色入子枕 巻の一(一)降らぬ日もぬれる男

梅川・忠兵衛のおはなしです。 読んだ本 http://mahoroba.lib.nara-wu.ac.jp/y05/html/1049/index.html 壱 3/19 右頁 これより前、読めましえん。 左頁好色入子枕 目録 (一) 降ぬ日もぬれる男 悪性のとめ薬 呑汁は母の涙(二) 燃杭に緋縮緬 悪縁のほれ薬 …

鑓の権三重帷子 下之巻

読んだ本 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html ニ10-00152 参考にした本 ニ10-01619 33 権三おさい道行 下の巻やりの権三はだてしやでござる あぶらつぼから出す様な男 しんとんとろりと見とれるおとこ どうでも権三はよい男 花の枝からこぼれるお…

鑓の権三重帷子 上之巻

読んだ本 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html ニ10-00152 参考にした本 ニ10-01619 3鑓の権三重帷子 作者近松門左衛門 (浜の宮馬場の段)君八千代国は おさまる御留守にも 弓馬たしなむあつさゆみ馬の庭のり遠乗と はるかに出しはまのみや とり…

見立多以尽 もうひとつのみたい

見立多以尽 もうひとつのみたい 足る事を知るは身の慎み足らぬといふは世の人の。口九試(くせ)なれど最(もう)一つ。思ひ酌(ざゝ)れて泥酔(へゞれけ)に。成た容儀(ふり)して周諄(くだ)まいて。欝憤(ぢれつ)たいよの枕々(ちん/\)を。沢山(…

見立多以尽 ゆめにも見たい

見立多以尽 ゆめにも見たい 夜の衣をうちかへし恋しき人を夢にだに。見たい願ひの宝船。遠の眠りの音なしい。少女情(おとめごゝろ)の胸の闇。こゆるた(?)かたき大灘を 照す。燈台もと暗く。母親さへも不知火の。こゝろつくしの果しなき。思ひは七福即生…

心中宵庚申 道行思ひの短夜

読んだ本 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html イ14-00002-829 22 八百屋半兵衛 女ばうおちよ みち行 (道行思ひの短夜) なごりもなつのうす衣 うぐひずのすにそだてられ 子で子にならぬほとゝぎす 我?二八の年月を やしなひおやにそだてられ子…

心中宵庚申 八百屋の段

読んだ本 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html イ14-00002-829 15 左頁最後 下之巻(八百屋の段) (な)ごりながきなごりと 16なつもきて あを物みせに水かはく むしろびさしによけられし 日かげの千世がしうとの家は新うつぼ油かけ町八百屋伊右…

心中宵庚申 上田村の段 (修正済み)

読んだ本 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html イ14-00002-829 2心中宵庚申 (上之巻)花のお江戸へ六十里梅のなにはへ六十里 百?里のあひのしやく都はなれてとをたうみ はま松の一じやう主あさ山殿の御ざい国 町屋/\のにぎはひあきなひにたゆみ…

豆腐雑話

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546 60豆腐雑話 ○空(うつほ)豆腐といふ料理あり 何れの御代にか 御銘のよしいひ伝ふ今其製さだかならず ○くずし豆腐を煮て葛あんかけ其上へ卵を 割りながすをおぼろ煮といふ 此類の料理多け れば本編に出…

豆腐百珍附録

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546 47 左頁 豆腐百珍附録 壱 風流芋章魚(たこ)豆腐斟羹(しる) 三物(しな)とうふ中賽に きり先ず芋と蛸と二物を小豆とひとつ によく煮て小豆をあらひ去り沸(にたゝち)たる味噌汁 へ入る後に豆腐を…

豆腐百珍続編 絶品

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546 44 絶品 九十五 豆腐飯 いかにも精(しろつき)の飯少し強(こわ)くすつくり と炊き前編「百」うどん豆腐の如くきりたる をよきほどにまぜ合を再びせいろうにて蒸す なり○麦飯(ばくはん)のだし汁に…

豆腐百珍続編 妙品

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546 38 右頁中程より 妙品 七十九 馬鹿烹登宇不(ばかにとうふ) 一丁に酒二升の分量(つもり)にて 一夜浸けをき翌日烹つめるなり葛あんにお ろし生姜○南京のふた茶碗鳳凰様などよろし 八十 禅とうふ やき…

読み難いな

正解は画像の右に反転文字にて。 ひちり(聖) 語って 降参 災難 は理りながら 綾の糸 時節 新 鈴 唐崎 涙の色 肝に 岩畳

謡 関寺小町

http://www.nipponbunraku.com/performance/performance05.html 義太夫が見つからないので代わりに謡を。 見慣れぬ筆跡に悪戦苦闘。が、うんざりしつつも 頑張って4,5ページも読み進むと大分慣れてくる。 始めのうちはあんちょこを見てズルをしてでも 簡単…

常盤津 戻橋

http://www.nipponbunraku.com/performance/performance05.html 義太夫が見つからなかったので代わりに常磐津稽古本を。 読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856756 2新古演劇十種之内 戻橋 常磐津小文字大夫 直伝 岸沢式佐 節附 夫普天の下卒土の…

豆腐百珍続編 奇品

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546 30 奇品 五十五 小野田楽 (長方体の図)方(しかく)に條(ほそなが)くいりて薄醤油つ け焼きにして黒料酢(くろぐはす)をかくるなり○黒料酢の 製鳥麻(くろごま)七分に昆布のくろ焼き三分よく酢に…

豆腐百珍続編 佳品

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546 佳品 廿一 牡丹とうふ 一丁を角とり(円筒の図)棒の形にし 丸揚げにして小口ぎり四つにし昆布だし汁にて 山椒くわへよく煮る醤油加減薄くすべし さんしやうは昆布をだす始めより加ふべし○さて 平き奈…

豆腐百珍続編 尋常品 通品

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546 (前書と目次省略) 14豆腐百珍続編 浪華 酔狂道人何必醇 輯 尋常品 一 御雉とうふ 壱挺四つきりぐらひひらに方(しかく)に きり塩をふりかけ焼きて其やきたてに温め酒を かけて用ゆ ○禁中にて正月の…

傾城阿波の鳴門 八つ目 巡礼歌の段

http://www.bunraku.or.jp/pdf/mini2017_03.pdf 読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856220 巡礼歌の段 阿波鳴門 八ツ目 2傾城阿波の鳴門 八段目よしあしを 何と浪花の町はづれ 玉造に身を隠す阿波の十郎兵衛本名隠し銀十郎と表は浪人内証は 3人は…

壺阪観音霊験記 沢一内の段 壺阪寺の段

http://www.bunraku.or.jp/pdf/takatorichou201707.pdf 読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856507 コマ95表紙 96三十三所 観音霊験記 壺坂寺の段 作者 加古千賀女 夢が浮世か憂き世が (沢市内の段)ゆめか 夢てふ里に住ながら 住ば住なる世の中…

空満屋連和漢武勇合三番之内 大井子と樊噲

杉迺屋末枝谷の戸をひらきて出る鶯の斯うもゆたかな春の酒盃 春 恥女紫の露の眉をひき立て力もつよく見ゆる佐保姫 空満屋真枝花笠を盃にしてうくひすも露をくめる春の生酔 谷の戸を開きて出ずる鶯の こうも豊かな春の酒盃 紫の露の眉を引き立てて 力も強く見…