仮想空間

趣味の変体仮名

加賀見山旧錦絵

加ゞ見山旧錦絵 第九

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 77(左頁) 第九 〽夢の世に 年経ぬる身は老にきと詠じたる大宮人の言の葉に 鏡山の里離れ 軒もまば らの片庇し 門にかけたる看板も世の立木成る占やさん 墨色薄き…

加ゞ見山旧錦絵 第八 道行恋の幻

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 74(左頁) 第八 道行恋の幻 なきかげの たへぬもおなじ涙川 よるべ定ぬ浮船のかいなきえにし うす雲 に 幻衣のはかなさも 余所は詠めの桜時 月と花とのふたり連 結…

加ゞ見山旧錦絵 第七(廊下~長局~奥庭の段)

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 58(左頁) 第七 59 星月夜鎌倉山に風誘ふ 扇ヶ谷(やつ)に棟高に 前(さき)の官領足利家の思ひ人 花の方の御 館 咲つゞきたる花の御所 盛十寸見の奥御殿色香争ふ…

加ゞ見山旧錦絵 第六(草履打の段)

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 50(左頁) 第六 かけまくも 太敷立し宮柱 和光の塵もかけ清き ときはかきはの神楽歌千代を ことぶく 51 靏が岡弓矢取身の守迚 群集は押も分られず 一際目立鋲(び…

加ゞ見山旧錦絵 第五

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 39(左頁) 第五 秋の山 紅葉の床に男鹿のねたよしほらしや たてぬきに露霜おりし 錦は山のもみちばの 渡らば 錦なかたえん浮世渡りの かづ/\に うきをつもりし雪…

加ゞ見山旧錦絵 第四

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 32(左頁) 第四 花の名所は エソレ都に芳野 エズトセノセイ 井手の山吹 エソレ杜鵑に花萩よ エズトセノセイ 何と徳笠 花崎の花 問屋迄は余程遠い 休んで一ふく飲ふ…

加ゞ見山旧錦絵 第三

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 17(左頁) 第三 爰に鎌倉の守護職管領足利持氏卿 三老と供に民の裁断聞こし召されん其為に 門注(もんぢう) 所に入有ば 相詰る人々に老臣仁木将監 和田左衛門紙崎…

加ゞ見山旧錦絵 第二

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 6 第弐 五月半の 花菖蒲(あやめ)爰も名にあふ東路や梅沢村に足休め 茶店女房の器量よし よしや芳簀(よしず)の茶の花香色を含みし優(やさ)姿 折からくる足軽の…

加ゞ見山旧錦絵 第一

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html 浄瑠璃本データベース ニ10-01093 2 浄瑠理役割 初段 豊竹富太夫 野沢八百八 第弐 口 豊竹峯太夫 野沢富次郎 中 豊竹紀志太夫 野沢東五郎 ヲク 豊竹新太夫 野沢佐野八 第三 口 豊竹浅太夫 野沢藤吉 …

二代尾上忠義伝 十段目追考つづき(終)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 31「つゞき」かひがねの音ときのこえ「アゝラこゝちよやと見やるしるしは二ツ引りやう和田左衛門をはじめとして紙崎小膳いげの忠臣小手すねあてに身をかためとへはこへにかこみしはのがるべうは見えさ…

二代尾上忠義伝 十段目追考

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 30「十段め追考の文句」こゝにあしかゞの扇が谷の御やかた縫の助のくびじつけんあらんとて花の方花若丸上だんのまへ出給へばをぢごてんぜん和田大杉左右にこそはいならびぬくびおけたづさへ中老尾上つ…

二代尾上忠義伝 大詰の挿絵

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 29「大詰」「大杉が死ものぐるひしびとの山だかくごひろげ 「アリャ アリャ アリャ 「主人のおんばつ思ひしれ 「大詰」「大杉が死に物狂い、死人の山だ、覚悟ひろげ」「主人の御罰思い知れ」

二代尾上忠義伝 九段目つづき(その2)~十段目

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 28 「これより追加綴補」「十段目」とありますが、九段目が完結しているように思われます。 (上)「つゞき」やみ/\源蔵にたばかられさがみ川へおち行は仁木とこゝろえさみだれしきるよひやみにすは…

二代尾上忠義伝 九段目つづき(その1)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 27尾上はけらいを次の村へひらかせくれをあひづにいひつけししなむかひのときぢさんせよといひつけやりてことばをあらため「十内どの足利家より上使「イヤナニ上使とは「ほゝヲへつぎでもないそのほう…

二代尾上忠義伝 七段目つづき(その2)~九段目

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 26「つゞき」思ひ切てふうおし切りみればつゝみしざうりかたしナニかきおきの事コリヤかなはぬと一字もよまず御門の内へやのふすまもあないなくあけにそみたる尾上がしがい「だんなさま尾上様とよべど…

二代尾上忠義伝 七段目つづき(その1)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 25「つゞき」さても尾上はやう/\さがり来ればお初はあんどの思ひをなしへやへともなひ心をつくしかいほうしくすりよおかたとかしづきてもしたんりよのこともあらんかとしばいばなしにかこつけてえん…

二代尾上忠義伝 六段目つづき(その3)~七段目

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 24「つゞき」イヤちぎやうぬすびとト持たる扇ふりあぐる尾上はわが身にあやまちありては主人の御せんど見とゞくるものもなくおや/\のなげきとむりにこらへるくやしなみだ「ムゝあひてにならぬはおく…

二代尾上忠義伝 六段目つづき(その2)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 参照した本 (コマ21) http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/he13/he13_02378_0304/index.html 23「つゞき」此うへとても岩藤まさたらはぬことはよいやうに「さしづしてくれう何のそもじの御…

二代尾上忠義伝 六段目つづき(その1)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 22「つゞき」ふぎのせんぎはおつぼね様からおさきへとえんしよのせうこをいひ立られさすがの岩藤せんかたなく此ばはこれぎりに立わかれける折からつくるおかへりぶれあまたの女中ちうらうをのへついの…

二代尾上忠義伝 五段目つづき(その2)~六段目

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 21「つゞき」いかにごうもんするとも三郎がゆくへよもいふなじもはやたつねぬあんどして死ねたゞいひきかすいちじやうは今朝なんぢにつかはせしそのかたなはわが父兵衛まんゆうをうつときむねんこつて…

二代尾上忠義伝 五段目つづき(その1)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 20「つゞき」かゝる所へ犬ぶち藤内くみこ引つれ道芝をからめんと此所へつけ来り母をとらへてせんぎのさいちう雪平めが此あたりへきたるよしけらいがしらせにそこきみわるく「ヤイばゝめのちほどみちし…

二代尾上忠義伝 四段目つづき(その2)~五段目

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 19「つゞき」ぬひ殿のおたねをやどしてをります此ことばかりはとゝさんゆるしてくださんせトなげくをきいて「ヲゝしらぬこととてそれきいてはそなたがもつともとかふいふうちもう日ぐれ こよひはとま…

二代尾上忠義伝 四段目つづき(その1)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 18「つゞき」「ヲゝでかした此一トこしはほうびにとらす武士のたましひに入レかへて国のため娘のため「なるかならぬは刀のこひぐち きるかきらぬかしやうじのさかひわたくしたくは雪の下「かならずと…

二代尾上忠義伝 三段目つづき(その6)~四段目

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 17○さても仁木はことあらはれしとわがみかたのにんじやをあつめとりまくを源蔵は大ぜいをなぎたて/\はたらく所に何ものともしれずひとりのくせもの縫の助姫をとらへてはしり行 まらがる中へ紙崎がし…

二代尾上忠義伝 三段目の挿絵

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 16コマ (挿絵) はた助たばかられて さがみ川にて持氏卿を うちてたちさる 畑助、謀られて相模川にて持氏卿を討ちて立ち去る。

二代目尾上忠義伝 三段目つづき(その5)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 参照した本 (コマ12)http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_02378/he13_02378_0304/he13_02378_0304.pdf 14 「つゞき」わがあづかりのりんしふんじつとや家のあんき此身のおちどおかがは…

二代尾上忠義伝 三段目つづき(その4)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 13大杉が立身みねにあさ日ののぼるがごとく又紙崎はえんがはのふもとにくもるむらさめとふりゆく身こそあはれなる大杉はくわん/\と大もんの袖かきあはせ「イヤ何紙崎どのそれがしひつぴよりかゝるり…

二代尾上忠義伝 三段目つづき(その3)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 12「つゞき」けんいをもつておす時はことのみだれ仁木公のおぼしめししだいわれ/\どもゝかくごありと思ひこんだることばのはし正げんはいだけ高「ヤアうつけたるぐん代ども百しやうにたばかられおく…

二代尾上忠義伝 三段目つづき(その2)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 11 「つゞき」只今よりひやうぢやうの間をさがりえんがはをつとめよとのおほせなりとあひのぶる紙崎はへいふくなししばしもくしていたりしがやゝあつて「ハゝいさいかしこまり奉るさりながらそれがし…

二代尾上忠義伝 三段目つづき(その1)

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10301710 10「つゞき」たづねてきたとうはさあつてはいかゞとぞんじかくははからひ候とごん上しければ持氏卿きこしめしホゝしんびやうなるはからひ見所ある源蔵かれにさかづきくれいとあれば「おそれおほきおん…