仮想空間

趣味の変体仮名

源氏物語

源氏物語(五十四)夢浮橋

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2565785 1 夢のうき橋 3 山におはして れい(例)せさせ給ふやうに経仏など供養 せさせ給ふ 又の日はよ川(横川)におはしたれば そうつ(僧都)おど ろきかしこまり聞え給ふ 年こと御いのりなどつれ かたらひ給ひけれど …

源氏物語(五十三)手習

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567612 1 手習 2 そのころ横川になにがし僧都とかいひて。いと たうとき人にすみけり。やそぢあまりの母五十ばか りのいもうとありけり。ふかき(母の)願ありて初瀬に まうでたりけり。むるましくやんごとなく思ふ てし…

源氏物語(五十二)蜻蛉

読んだ本https://dl.ndl.go.jp/pid/2567611 1 かけろふ 2 かしこには人々おはせぬをもとめさはげどか ひなし。物語の姫君の人にぬすまれたらん。あし たのやうなればくはしくもいひつゞけず。京(浮舟の母)よりあ りしつかひのかへらずなりにしかば。おぼつ…

源氏物語(五十一)浮舟

読んだ本https://dl.ndl.go.jp/pid/2567610 1 うき舟 2 みや(宮)なを。かのほのかなりし夕をおぼし忘るゝ世 なし。こと/\しき程にはあるまじげなりし を。人がらのまめやかにおかしうもありしかな と。いとあだなる御心は口おしうてやみにし事 とねたうお…

源氏物語(五十)東屋

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567609 1 東屋 2 つくば山をわけみまほしき御心はありながら。 は山のしげりまでながちに思ひいらんといと 人ぎゝかろ/\゛しうかたはらいたかるべきほどな れば。おぼしはゞかりて。御せうそこをだにえつた へさせ給は…

源氏物語(四十九)宿木

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567608 1 やとり木 2 そのころ藤つぼと聞ゆるは。故左大臣とのゝ女御になん おはしける。まだ春宮と聞えさせしとき。人より さきにまいり給にしかば。むつましう哀なるかた の御思ひはことにものし給めれど。其しるしと…

源氏物語(四十八)早蕨

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567607 1さはらひ 2 やぶ(藪)しわ(分)かねば春のひかりをみ給ふにつけても。 いかでかくながらへにける月日ならんと。ゆめのやう にのみおぼえ給ふ。ゆきかふ時々にしたがひ 花鳥の色をも音おもおなじ心におきふし見…

源氏物語(四十七)総角

読んだ本https://dl.ndl.go.jp/pid/2567606 1 あけまき(安計末起) 2 あまたとし(年)みゝなれ給にし川風も。この秋はい とはしたなく物がなしくて。御はての事いそが せ給。おほかたのあるべかしきことゞもは中納 言殿あざりなんつかうまつり給ける。こゝ…

源氏物語(四十六)椎本

読んだ本https://dl.ndl.go.jp/pid/2567605 1 椎か本 2 きさらぎの廿日の程に兵部卿宮はつせ(初瀬)にまう で給。ふるき御ぐはんにありけれどおぼしもたゝ で年ころになりにけるを。宇治のわたりの御 なかやどりのゆかしきに。おほくはもよほされ給 へるな…

源氏物語(四十五)橋姫

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567604 1 はしひめ 2 そのころ世にかずまへられ給はぬ。ふる(古)宮おは しけり。はゝかたなどもやんごとなく物し給 て。すぢことなるべきおぼえなどおはしけるを。 ときうつりて世の中にはしたなめられ給ける まぎれに…

源氏物語(四十四)竹河

読んだ本https://dl.ndl.go.jp/pid/2567603 1 竹川 2 これは源氏の御ぞう(族)にもはなれ給へりし。のち の大殿わたりにありけるわるごだち(悪御達)のお(落)ちと まりのこれるが。とはずかたりしをきたるは。 むらさきのゆかりにもに(似)ざめれど。か…

源氏物語(四十三)紅梅

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567602 1 紅梅 2 所の(その)ころ。あぜちの(按察使)大納言ときこゆるは。こちし(故致仕)の おとゞの二郎なり。うせ給ひにし衛門督のさし つぎに。わらは(童)よりらう/\しう花やかなる心ばへ 物し給ひし人にて。…

源氏物語(四十二)匂宮

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567601 1 匂宮 2 ひかりかくれ給ひしのち。かの御影にたちつぎ給 へき人。そこらの御すえ/\゛に有がたかりけり。お(下)り いのみかどをかけ奉らんはかたじけなし。当代の三 宮。そのおなじおとゞにておひいで給し宮の…

源氏物語(四十一)幻

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567599 1 まほろし 2 春のひかりを見給につけても。いとゞくれまどひ たるやうにのみ御心ひとつはかなしさのあらた まるべくもあらぬに。と(外)にはれい(例)のやうに人々 まいり給などすれど。御心ちなやましきさま …

源氏物語(四十)御法

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567598 1 御法 2 むらさきのうへ。いたうわづらひ給ひし御心ち ののち。いとあるしくなり給て。そこはかと なくなやみわたり給ふこと。ひさしくなり ぬ。いとおどろ/\しうはあらねど。とし月かさ なればたのもしげなく…

源氏物語(三十九)夕霧

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567597 1 ゆふきり 2 まめ人の名をとりてさかしがり給(したり顔の)大将。この一 条の宮の御ありさまを。なをあらまほしと 心にとゞめて。おほかたの人まにはむかしを忘れ ぬよういにみせつゝ。いとねんごろにとふらひ…

源氏物語(三十八)鈴虫

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567596 1 鈴虫 2 夏ごろはちすの花のさかりに。入道の姫宮(女三) の御持仏どもあはらし給へる供養せさせた まふ。此たびはおとゞの君のみ心ざしにて。御 ねんず裳のぐども。こまかにとゝのへさせ給へる を。やがてしつ…

源氏物語(三十七)横笛

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567595 1 横笛 2 故大納言のはかなくうせ給にしかなしさ を。あかず口おしき物にこひ忍び給ふ人おほかり。 六条院にもおほかたにつけてだに。よにめや すき人のなくなるをばおしみ給御心に。まし てこれはあさゆふにした…

源氏物語(三十六)柏木

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567594 1 かしは木 2 衛門のかんの君。かくのみなやみわたり給こと猶 おこたらでとしもかへりぬ。おとゞ北の方おぼし なげくさまをみたてまつるに。しいてかけはな れなん命かひなく。つみおもかるへきことをおもふ 心は…

源氏物語(三十五)若菜 下

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567593 1 わかな 下 2 ことはりとは思へども。うれたくもいへるかな。いで や。なぞかくこと(異)なる事なきあへしらへばかりを なぐさめにてはいかゞすぐさん。かゝる人づてな らで一ことをもの給ひ聞ゆる世ありなんや…

源氏物語(三十四)若菜 上

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567592 1 若菜 上 2 朱雀院のみかどありしみゆきのゝち。そのころほ ひよりれいならずなやみわたらせ給。もとよりあ つしくおはしますうちに。このたびは物心ほそ くおぼしめされて。とし頃おこなひのほいふかき を。后…

源氏物語(三十三)藤裏葉

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567591 1 藤のうら葉 2 御いそぎのほどにも宰相の中将は。ながめがち にてほれ/\しき心ちするを。かつはあやしく わが心ながらしうね(執念)きぞかし。あながちにかう 思ことならば。せきもりのうちもねぬべきけし き…

源氏物語(三十二)梅枝

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567590 1 梅ヶ枝 2 御裳ぎのことおぼしいそぐ御心ををきて世のつねな らず。東宮もおなじ二月に御かうふりの事あるべ ければ。やがて御まいりもうちつゞくべきにや。正月(ムツキ)のつ ごもりなれば。おほやけわたくし…

源氏物語(三十一)真木柱

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567589 1 真木柱 2 うちにきこしめさん事もかしこし。しばし人に あまねくもらさじといさめ聞え給へど。さしもえ つゝみあへ給はず。ほどふれどいさゝかうちとけたる 御けしきもなく。おもはずにうきすくせなりけり と思…

源氏物語(三十)蘭(ふじばかま)

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567588/1/1 1 蘭 2 内侍のかみの御宮づかへの事をたれも/\そゝの がし給もいかならん。おやと思ひ聞ゆる人の御心 だにうちとくまじき世なりければ。ましてさ やうのまじらひにつけて。心よりほかにびんな き事もあらば…

源氏物語(二十九)行幸

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567587 1 行幸 2 かくおぼしいたらぬことなく。いかでよからんことは とおぼしあつかひ給へど。このをとなしの瀧 こそうたていとおしく。南のうへの御をしはあkり ごとにかなひて。かる/\しかるべき御名なれ。かの お…

源氏物語(二十八)野分

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567586 1 野分 2 中宮のおまへに秋の花をうへさせ給へる事 つねのとしよりもみどころおほくいろくさ をつくしてよしあるくろきあかきのませ をゆひまぜつゝおなじき花の枝ざしす がたあきゆふ露のひかりもよのつねならず…

源氏物語(二十七)篝火

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567585 1 かゝり火 2 このごろ世の人のこと草に内のおほい藤の いま姫君とことにふれつゝいひちらすを源 氏のおとゞきこしめしてともあれかくもあ れ人みるまじくてこもりいたらん女ごを。な をさりのかごとにてもさばか…

源氏物語(二十六)常夏

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567584 1 とこ夏 2 いとあつき日ひんがしのつりとのにいで給ふてすゞ み給ふ。中将の君もさふらひ給ふ。したしき 殿上人あまたさふらひてにし川よりたてまつ れる。あゆ。ちかき川のいしぶしやうの物。おまへに ててうし…

源氏物語(二十五)蛍

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567583 1 ほたる 2 いまはかくおも/\しきほどに。よろづのどやかにお ぼししづめたる御ありさまなれば。たのみきこえ させ給へる人々さま/\゛につけて皆思ふさま にさだめり。たゞよはしからであらまほしくて すごし給…