仮想空間

趣味の変体仮名

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

源氏物語(六)末摘花

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567564 1 末摘花 2 思へどもなをあかざりし夕がほの梅雨にをくれし ほどの心ちを年月ふれどおぼしわすれず。こゝ もかしこもうちとけぬかぎりのけしきばみ 心ふかきかたの御いとましさにけぢかくなつ かしかりし哀ににる…

「錦百人一首あつま織」清少納言

清少納言 夜をこ めて とりの 空ねは はかる とも よに あふ さかの 関は ゆるさし 夜を込めて鳥の空音は謀るとも世に逢坂の関は許さじ

歌川豊国筆「四世芝翫襲名口上」 1860(万延元)

東西/\御免被り奉り升て乍恐口上ヲ以申上奉候 先以御町中様益々御機嫌能被為遊御座恐悦至極奉存候此度何れも様に父の年忌に相當り候に付せめて父の俳名なりと改名いたし様と御贔屓様方より御引立に被仰付候処実以難有仕合奉存候芝翫之名改相つぎ候は何とも…

源氏物語(五)若紫

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567563 1 若紫 2 わらはやみにわづらひ給てよろづにまじなひかぢ などまいらせ給へどしるしなくて。あまたたびお こり給ふければ。ある人北山になんなにがしぎと いふところにかしこきおこなひ人はべる。こぞのなつ も世…

源氏物語(四)夕顔

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567562 1 夕かほ 2 六条わたりの御忍びありきの頃。うちよりまかで給ふ なかやどりに。大貳のめのといたくわつらひて尼に 成にける。とふらはんとて五条なる家たづねておはし たり。御車いるべき門はさしたりければ。人…

源氏物語(三)空蝉

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567561/1/1 1 うつせみ 2 ねられ給はぬまゝに我はかく人ににくまれてもなら はぬを。こよひなんはじめてうしと世を思ひしり ぬれば。はづかしうてながらふまじくこそ思ひな りぬれなどの給へば涙をさへこぼしてふしたり…

源氏物語(二)帚木

読んだ本 https://dl.ndl.go.jp/pid/2567560 1 箒木 2(左頁) 光源氏名のみこと/\しういひけたれ給ふとが おほかなるにいとゞかゝるすき事どもをすえ の世にも聞つたへてかろびたる名をやなが さんとしのび給ける。かくろへことをさへかたり つたへけん。…