仮想空間

趣味の変体仮名

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

菅原伝授手習鑑 三段目 桜丸切腹の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856508 344 右頁5行目下~ 呑込で奥へ行 兄弟夫婦に引わかれ取残されし八重が身の 仕廻もいかぬ 物思ひ門へ立そに待つ夫思ひがけなき納戸口刀片手ににつこと笑ひ女房共待ちつらんと 声にびっくり走り寄り いつ…

菅原伝授手習鑑 三段目 訴訟の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856508 336左頁 1行目下~ あらず戻られし 年は寄ってもこはいは親 上へも上らず犬蹲(つくば)ひけふの御祝儀おめでたふと 祝儀は述べても赤面し塵をひねらぬ斗なり 親はほや/\機嫌顔 嬶達が先へ来て七十の …

菅原伝授手習鑑 三段目 喧嘩の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856508 328左頁さして出て行く コレちよ様 年寄らしやつても 物覚がよい事 こな様や此はるは氏神様しつて居る 八重様は今が始め いわしやんすりや其通り 物覚のよい親御に違ひ 物忘れする子供達 松王殿なぜおそ…

菅原伝授手習鑑 三段目 茶筅酒の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856508 308菅原伝授手習鑑 三の切 別れ行 春さきは在々の鋤鍬迄が楽々と 遊びがちなる一農一番村では年(ねん)古き人にしられし四郎九郎 律儀一遍屑(?とりえ)にて管丞相の御領分 佐太村に手 309軽き下屋敷…

東都八景 浅草夕照扇形

東都八景浅草夕照 梅樹園 花芳 仏ます山の 紅葉のあかさ堂うつる 夕日の光り たふ とし 広重画 仏在す(ます・座す) 山の紅葉の藜(あかざ)堂映る夕陽の光尊し 「あかさ堂」を「あかざ堂」と読むのではないだろうか、と閃くのに一週間程かかった。折につけ…

道中膝栗毛 赤坂並木の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856516 コマ34~ 映画『やじきた道中てれすこ』繋がりで『道中膝栗毛』を読んでみた。『近頃河原の達引』 や『冥途の飛脚』を彷彿とさせる個所以外は読んでいてあまり面白くなかった。感嘆詞や 擬音・オノマト…

映画『やじきた道中てれすこ』荷物の紙貼

映画『やじきた道中てれすこ』の勘三郎扮する弥次さんが肩に掛けている振り分け荷物の面に貼ってあるのは義太夫の床本のようだ。 なんの本か当ててみよう。 わっかるっかな~ん。こーゆーの大好き。楽しいな! アップ! が諷ひ伝へて 東の驛路思議と独云 忍…

映画『やじきた道中てれすこ』のてれすこ

「てれすこ」とは落語に登場する正体不明の未確認生物らしい。 映画『やじきた道中てれすこ』では淀川に現れた。 大坂は心斎橋筋で配られている「てれすこ」のチラシ。なんじゃこの人面魚は。 近頃大坂町御奉行所へ捕え置かれ候異形の生物これあり候この異形…

妹背山女庭訓 姫戻りの段 金殿の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856576 2 妹背山婦女庭訓 四の切 されば恋する身ぞつらや (姫戻りの段)出るも入るも忍ぶ草 露踏わけて橘姫 すご/\帰る対の屋の 障子に 3ばらり打礫 ソリヤお帰りのしらせぞと めい/\庭につどひおり しを…

妹背山女庭訓 道行恋苧環

読んだ本 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/index.html (イ14-00002-069 p78~ ) 78 道行恋のおだまき 岩戸隠れし神様は 誰とねゝしてとこ闇の夜々/\ごとに通ひては又帰るさの道もせ気もせ夫も何ゆへ恋故に やつるゝ所体恥しと 俤照す薄衣に包めどかほ…

妹背山女庭訓 杉酒屋の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1033811 妹背山婦女庭訓 四の口 日と供にいとなむさまも入相の 四方のいちぐら戸ざし時 子太郎後を打見やり 灯(ともひ)を上げ表の戸 3夜の構へのそこ爰と こなたの道より 歩み寄 振の袖の香やごとなき 面を隠…

近頃河原の達引 堀川の段

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856590 参考にした本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/856443 おしゅん伝兵衛 堀川の段 おなし都も世に連れて田舎が増の薄煙 堀川辺に住居して後家の操も立月日 琴三味線の 3指南屋も 合の手もつれ気もつれ…

うつろ舟の蛮女

読んだ本 https://www.nijl.ac.jp/ (兎園小説) 見慣れない字が多く時間がかかった。 「うつろ舟」とは江戸時代に漂着したUFOのような船をいう。 漂着地は千葉とも茨城沖ともいわれている。 虚舟 - Wikipedia 120コマうつろ舟の蛮女 享和三年 癸亥の春二月…

百人一首の内 大納言経信

百人一首之内 大納言経信 夕されば門田のいなばおとづれてあしのまろやに秋風ぞふく 金葉集秋の部に入る この詞書は師賢朝臣の梅津の山里に人々まかりて田家の秋風といふことをよめるにとあり 夕さればは夕暮のさまなり芦のまるやとは芦にて造れる家にてその…

甲越勇将伝 武田家廿四将 三討死之内 諸角豊後守昌清

甲越勇将伝 武田家廿四将 三討死之内 諸角豊後守昌清 甲陽廿四隊大将の中智勇は他人の右に出戦場数か度の強者なり川中島の軍味方大に敗れ大将既に危しと見えけれは此所に命を擲て主君を救ひ奉らんと手勢勝て一千余人真丸に備を立渦巻立たる敵中に会釈もなく…