仮想空間

趣味の変体仮名

豆腐百珍続編 尋常品 通品

 

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2536546

(前書と目次省略)

 


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豆腐百珍続編

浪華 酔狂道人何必醇 輯

尋常品

一 御雉とうふ 壱挺四つきりぐらひひらに方(しかく)に
  きり塩をふりかけ焼きて其やきたてに温め酒を
  かけて用ゆ
  ○禁中にて正月の節物也長橋局より群臣百


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  官奴隷(しもへ)にいたるまて上下をいとはずこと/\゛く
  賜ふなり
  △又禁庭御煤払のとき右の如く賜ふあり大釜
  にて御雉の如くきりたるを夥しく煮て味噌を
  かけ用ゆ是をあつかべといふ

二 渦まき豆腐 水禅寺海苔をしきひろげ豆腐
  よくすり卵白つなぎに入れ上へまんべんに
  海苔のあつさ倍によくしきのべまきたて干瓢に
  てくゝりよく蒸て味つけ小口ぎりにす畢竟前

  編「廿二」松重ねをまきたるものなり
  △うず巻にせずして前篇「十五」おしとうふを條(なが)く
  きり水禅寺にてまきかんひやうにるくゝり
  味つくるを海苔まきとうぐといふ

三 海苔まきとうふ 右へ見へたり

四 鍋やきとうふ 長いも わり銀杏 揚麩
  木耳 くわい わり葱白 焼栗子 松露
  なめたけ 青昆布 ○酒しほ薄醤油にる 煮


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   調(かげん)よくおぼろ豆腐とぢにしてりやうり鍋に
   て出だすなりおろし山葵をく

五  目川でんがく 釜に葛湯を沸かし串にさしながら
   始終煮ながら取だしては爐(ひばち)へかけ取だしては爐へ
   かけするなり常の田楽の如く焼くにおよばず水
   気を除(さる)までにして味噌をつけ小爐にて爐(炊き?)なが
   ら座上へ出す也是江州目川の本製なり
   ○一製に煮てをくかわりにせいろうにて始終蒸し
   にかけをくなり亦佳(またよし)


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六   今宮の沙(すな)田楽 爐の邊(ぐるり)に沙を多くつみ田楽を斜めに
    沙へさし火を盛(つよく)して常の田楽よりは遠火に
    するなり○京北今宮の門前の茶屋に此製を用
    ゆ焼かげん尤も佳

七   一種のかすていら 豆腐よく水をしぼり醴(あまざけ)の液汁(しぼりしる)
    よくすり合せ蒸す調和好み随ひなり○前篇
    「九十一」kすでいらと別製なり


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八   湊とうふ 「八十四」織部とうふの下(ところ)に見へたり

九   ぐつ煮とうふ ふくさ味噌を酒にてゆるめて
    始めより豆腐をいれよく煮る○すり山椒をく

十   衛士(えじ)でんがく 「九十一」東雲でんがくの下に見へたり

十一  極楽とうふ 「四十七」吾妻でんがくの下に見へたり

十二  夕顔とうふ 壱挺をひらにふたつに切り其半挺

    きつしり入る底なきぐるりはこを杉にてこしらへ
    半てうを入れ湯だまのたつ煮え湯を二三べん通し
    さてあさき鉢の底たいらかに生醤油をあさく
    一分ほどため其上へ右のはこ入とうふをそつとおき
    極寒天にそとへ出しをき三夜さらすなりはこを
    いだし其まゝ小口きりにして下物(さかな)に用ゆ

十三  観世汁 薄きり豆腐を稀調(うすうこし)の中味噌にて
    煮て胡麻あんをかくるなり○濃醤と略(ほゞ)同じ


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   通品

十四  青みそ田楽   十五 梔子ぞめの色ハンペン

十六  青のりそめの色ハンペン   十七 管とうふ

十八  匙(すくひ)とうふ   十九 全揚(まるあげ)  二十 しき葛 うどんどうふ すり山葵