昨日読んだ「猫塚」の隣に、更に大きな近松門左衛門の石碑が建っている。
と読めるが「并」と「潦」には自信がない。
見よこの石碑のぶ厚さ。真横から見たところだよこれ。
西區京町堀上通三丁目百廿番邸
先考室上小右衛門
明治三拾稔孟春 發起人男室上小三郎
南區九郎右衛門町百壱番邸寓
室上小三郎氏の尽力により博覧会開催地の天王寺区から移設されたらしい。建立したと思われる室上小右衛門さんは、名前から推するに小三郎氏のパパかおっちゃんかじいちゃんか。
裏面に、近松が生前に詠んだという辞世の句が刻まれている。巨大過ぎて正面から撮影できなかったので読み辛いけど、頑張って読んでみよう。
まず上部。
それよ時世
さてもそのゝち数
残る桜??花
下部。
~
数/\に
花しにほはゝ
上下を合体すると
それよ時世 ~
さてもそのゝち数/\に
残る桜??花しにほはゝ
となる。
それよ時世~さてもそのゝち数/\に残る桜??花しにほはゝ
それぞ辞世 さる程にさても その後に 残る桜の 花し匂はば(一般的に有名な辞世の句)
一般的に有名な句とは文言が違う部分もあるけれど、意味は、
「さるほどに」とか「さても」とかの言葉が使われている文章が残っていて読むことができるのなら、それらの作品こそがわたくしの辞世の句ですわ。
て感じ?僕の残した作品が辞世の句だよ~んてかっけー近松。
でもなんで一般的に有名な句と微妙に違うんだろう?「数々に」とか。
「~」は「去程に」の省略で、
「??」の部分は縦長の一文字で「が」と読むのだろうか。「我」に点々?
わからん。ともあれ石碑には、
それよ辞世 さてもその後数々に 残る桜が花し匂はば
と読めました。