仮想空間

趣味の変体仮名

源氏雲浮世絵合 夕顔

 

https://dl.ndl.go.jp/pid/1310001

 

 夕顔
よりてこそ
それるとも見め
たそかれに
ほの/\みゆる
花の夕顔

 

  賛辞 花笠外史
京摂(かみがた)に蒼嫁(さうか)とよび。爰に夜鷹といふ。鷹は則(すなはち)拳を
放てばかならず獲物あるの謂(いひ)にして。義士四十八鷹の中(うち)。
尾羽うちからせし浪人の。裙(つま)ならなくに羽抜鳥(はぬけどり)鴛鴦(をし)の衾(ふすま)を重ねたる。 「矢間氏の室織江」
あかぬ別れに引かへて。身には襤褸(つゞれ)をまとふとも。心の中(うち)ぞ綾にしき。名さへ
借得(かりえ)て説(とき)ふせし。塒(ねぐら)定めぬやもめ鳥。飛立(とびたつ)思ひ忍(しのば)るゝ操を捨(すて)て自(おのつか)ら貞(みさほ)を全ふせり