2022-12-30 源氏雲浮世絵合 若紫 若紫手につみていつしかも見んむらさきのねにかよひける野辺の若草 紫の朱(あけ)をうばふといふ事は訳をしらざるにて口(ぐち)色香に染(そま)る浮気してゆかりほどふる杜若(かきつばた)遂さめ安きその中に操をたてる常磐木は思ひのたけの一ふしに千代をこめたる契りこそ夫(それ)としらする音色なれ篭の鳥かや恨めしとうきをかこつは勤めのならひ末の信(まこと)があればこそ目黒にのこす比翼塚なれ 賛辞 花笠外史