見立多以尽
手か あらひたい
西日を除(よけ)て蛭釣に絆(もや)ひし
船も首尾の松。見て見ぬふりの船頭が。捨(すて)て
お庫(くら)の石垣を。出這入る蟹も舟虫も。手のたんとある
婀娜(あだ)ものは。涼しく過ると青簾。おろして絞る肌の汗。嬉(うれし)の
杜と見ゆれども。虚言(うそ)を筑波の夕颪(おろし)。秋にうつるも近かるべし
見立多以尽
手か あらひたい
西日を除(よけ)て蛭釣に絆(もや)ひし
船も首尾の松。見て見ぬふりの船頭が。捨(すて)て
お庫(くら)の石垣を。出這入る蟹も舟虫も。手のたんとある
婀娜(あだ)ものは。涼しく過ると青簾。おろして絞る肌の汗。嬉(うれし)の
杜と見ゆれども。虚言(うそ)を筑波の夕颪(おろし)。秋にうつるも近かるべし