思ふのみにて 曲亭馬琴
はい坊主あかりに出よと
たれも見よしやうしにつける
あらんと
云ひしを思ひ出てさそ/\
てものかれかたきは心のいゝと
のかれぬとしかし世をのかれ
人のいふは首を刺れは世を
何やら有と聞しに又かたへの
仏あれは衆生有衆生あれは
左から読むようです。
仏あれば衆生有り 衆生あれば何やら有りと聞しに
又傍えの人の言うは 首を刺されば世を逃れぬと
然し世を逃れても 逃れ難きは心のいいと言いしを
思い出して さぞ/\あらんと 誰も見よ
障子につける灰坊主 明かりに出でよと思うのみにて
曲亭馬琴
これは読み難い。
つきせしな齢は
さゝれいし亀のよろつ
よもきの嶋をおふまて
意味もわからん。尽きせしな齢は細石亀の万代もきの島をおうまでハア?
いやなんとなくわかるけど「きの島をおう」てなに?
金谷美術館に於ける「アートで見る南総里見八犬伝展」の図録より
馬琴の肖像画でした。