仮想空間

趣味の変体仮名

2019-01-01から1年間の記事一覧

無間鐘梅枝伝譜

読んだ本 http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/index.html 文庫06 00999 参考 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9892610 1寛十一未年 三拾? 品川鯨児(しながはのくじら)三又水虎(みつまたのかつぱ) 山東京伝作無間鐘梅枝伝譜(むけんのかねむめが…

ひらかな盛衰記 第五

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-696 96 第五源平互に攻め戦ふ生田の大手を討やぶらんと 梶原平三景時次男平次景高 無二無三に切て入敵あまた切ちらし 太刀のほめきをさまさんと 攻め口少し引退き一息ついで立たる所に 後…

ひらかな盛衰記 第四

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-696 76 第四山遠ふして雲旅人(りよじん)の跡を埋(うづむ) 爰も名にあふ香嶋の里西国の往還迚 賤が家居も賑はへり 今日は天道大日如来 未申の年は御一代の守り本尊と 錫杖ふり立家々に…

ひらかな盛衰記 第三

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-696 42 第三 道行君が後ろ紐捨る身を 捨てぬほだしは子ゆへのやみ 空もあやなき暁の 髪も形も宵の儘世のうさつらさ悲しさを いはぬ色なる山吹御前月さへ西に落人の 桂の里のなんぎより し…

ひらかな盛衰記 第二

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-696 22 第二鷹は水に入て芸なく 鵜は山に有て能なし 筋目有侍も世事には疎き町住居 削る楊枝さへ細望姓(ほそもとで)しんく果もじ身すぎ楊枝 商売磨やうじの看板 猿もくはねど高楊枝 浪…

ひらかな盛衰記 第一

読んだ本 https://archive.waseda.jp/archive/index.html イ14-00002-696 2 逆櫓松 矢箙梅 ひらかな盛衰記頃は元暦元年正月廿日 朝日将軍木曽義仲悪逆日々に盛んなる 都の騒動しづめよと 鎌倉殿の下知を請け 大手の大将蒲(かばの)冠者範頼 勢田をさして攻…

本郷元町孝子伝読売(部分)

本郷元町孝子伝読売 ぬきかざし親子のものをよびおこしつゝ金あらば出すべし もしはやまつて声たてなばでんがくざしにしてくれんと 小山のごとき大男三人うちつれおつとりまけば 鉄五郎はふるへつゝ歯の根もあはず やう/\に財布とりいだし盗人にわたすにぞ…

箱入娘面屋人魚

人形遣いの語源は人魚使いから起ったんだって。 へえぇ。 人魚ウ使い。 なんちゃってー 言わせねえよ! と、京伝が一人ノリツッコミしてます(於コマ13)。 読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9892706 2 寛政三箱入娘面屋人魚 京伝作 重政画 合三…

肥前国平戸の人魚図

此度肥前国平戸において沖にうきあがる姫魚竜宮より御使なり 此魚ものを云七ヶ年の間尋年なり其印には北斗星の御傍に箒星出るしかしころりと云病はやり人多く死す 我姿を絵に書 一たび見は此病をのかるべしと云て直に海中へしづみにけり 文政二年 卯三月十五…

奥州の人魚図

奥州の海辺竹駒大明神の神主に娘は七ヶ年己前行衛しれず相成候ゆへ 出し日を命日として法会いとなみけり 当年は年回に当り候上近寺の僧をあつめ施餓鬼供養致し候行は右の娘海上に浮み出 言舌さわやかに語りて曰く われは七ヶ年以前入水するといへ共 不死して…

鳥山石燕『今昔画図続百鬼』人魚図

人魚建木(けんぼく)の西にあり 人面にして魚身足なし 胸より上は人にして下は魚に似たり 是氐人国(ていじんこく)の人なり とも云

御蔵前女仇討

江戸 浅草御蔵前女仇討 天王町 鳥越橋際 夫忠孝貞信は男女のへだてなく人の道にしてめづらしからず 然れども忠孝は明君のいへにありてあらわれかたし故に積善の家にはよけいあり せき悪のいへにはよわうあり むべなる哉頃は嘉永六丑の十一月廿八日 女仇うち…

人魚図  一名海雷

人魚図 一名海雷 越中国放生渕四方浦と申所にて猟舩をなやましさまたげ候ゆへ鉄砲四百五十挺に而うちとめる 頭 三尺五寸 丈 三丈五尺 髪の毛長さ壱丈八尺 両腹に目三つ宛有 角丸く二本金色也 下腹朱の如く赤き也 鰭に唐草の如き筋有 尾は鯉のごとし なく声は…

艶容女舞衣(竹本三郎兵衛・豊竹応律)下の巻

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-00038 52(左頁) 下の巻 今宮戎の段年々正月十日には戎の市と大坂の町の賑ひ近国近在歩行(あゆみ)を運ぶ貴賤男女老も若いも我一に擲く宮居の後ろから 吉慶(きつけう)のはぜ袋 宝を枡で秤り天秤銭銀(ぜ…

艶容女舞衣(竹本三郎兵衛・豊竹応律)中の巻

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-00038 30(左頁) 中の巻 新町橋の段色の浮世と 恋風に靡く 柳は有弥や共 浪花三筋の曲輪道 世渡る見世も所から 梅花の油 小間物屋大内 煙草の匂ひ入 刻みもよしの述紙かみや 千早 万の神々も 実繁昌としら…

艶容女舞衣(竹本三郎兵衛・豊竹応律)上の巻

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ ニ10-00038 3座本 故豊竹越前少掾孫 豊竹定吉 豊竹嶋太夫 町太夫 武太夫 源太夫 みのや三かつあかねや半七 艶容女舞衣 はですがたおんなまひぎぬ 大字七くだりけいこ本 豊竹加太夫 伊三太夫 氏太夫 岡太夫 大坂心…

心中天網島 下之巻 道行名残の橋尽し

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-570 33(右頁7行目) 下之巻 こひなさけ 爰をせにせん しゝみ川ながるゝ水も 行通ふ 人もおとせぬうしみつの 空十五夜の月さへて ひかりはくらきかどあんどうやまとや伝兵衛を一字がき ねむりがち成ひ…

心中天網島 中之巻

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-570 19(左頁) 中之巻ふくとくに あまみつ神の名をすぐに 天神ばしと行通ふ 所も神のおまへ町いとなむわざも紙見世に 紙屋治兵衛と名を付てちはやふる程かいにくる かみは正ぢきしやうばいは所がらな…

心中天網島 上之巻

読んだ本 https://www.waseda.jp/enpaku/db/ イ14-00002-570 2 紙屋治兵衛 きいの国や小はる 天の網嶋 作者近松門左衛門さん上ばつからふんごろのつころちよつころふんごろでまてとつころからゆつくる/\/\たが 笠をわんがらんがらす そらがくんぐる/\…

浪花百景之内 心斎橋初売之景

心斎橋通りは浪花第一の繁華にして昼夜往来の絶る時なく順慶町より南戎ばし迄は殊に賑しく商家ならざるはなし 正月二日は初うりにて未明より軒ことに提灯を出し初荷年玉配りの声衢に満ちて実に大都会のさまなりかし

浪花百景之内 梅屋敷

生玉のひがし桃畑のうちにありて梅林一園の柏戸(りやうりや)なり盛りの頃は数株(すちう)の梅香薫々として四方に散じ雑人(ざうにん)墨客こゝにつどひて風雅に遊び花に諷ふありさま実に春興此に尽すといふべし殊更近年あらたに造作なして美楼宴席風流を…

善光寺如来略縁起

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/819511 2 大聖釈尊乗天竺毘舎離国大琳精舎(しん)に以(おい)て月蓋(かつかい)長者のために消伏(せうふく)毒害陀羅尼経を説き給ふ図 月蓋長者の娘五種の温(うん)病(ひやう)を煩らふ図 善光寺如来略縁…

浪花百景之内 玉造稲荷舞台

玉造稲荷の社は金城の南にありて往古は御城の中(うち)に在(いませ)しと云 此地浪花(ろうか)東の端にて社殿のうしろに舞台あり 是より眺望すれば葛城生駒の高嶺巋然(きぜん)として初夏に雪をいたゞき弥生のころは眼下より山際迄菜花ならざる所もなく …

浪花百景之内 四つ橋

なには国景の内四つばし 東西は長堀川にて南北は西横ほり川の二流十文字の中に渡せる橋四つあり 各々名はあれど只そのはしの数によりて四ツばしの名高し名物煙管屋は西南詰に軒をならべ 家毎(やごと)に客を招かんことを争ふ 此辺新町堀江及び道とん堀にほ…

浪花百景之内 高麗橋

高麗橋は船場より上町にわたして浪花(ろうか)天橋の第一なり西づめ矢倉屋敷は其かみ御城の旧跡を残し恵美須屋岩木三ツ井の呉ふく店(だな)よりとらやの菓子店にいたるまで皆この通りに名をとゞろかし昼夜の往来(ゆきゝ)たゆるときなく実に繁昌(はんく…

富士山體内巡之図

「浮世絵ツアー 富士山名所めぐり」というTV番組で見かけた絵図です。胎内巡りしてみたいな。膝に草鞋を履いて匍匐前進するの、面白そう。 読んだ図会 https://www.tsuru.ac.jp/fs/3/2/0/2/0/_/tainaimeguri.jpg 五雲亭貞秀画(歌川貞秀) 〈向かって右頁の…

画証録 歌舞妓 女太夫浄るり 若衆かふき 女形 芝居構へ沿革

読んだ本 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2533618 難しいのでテキトーに読み飛ばしました。 22(左頁8行目) 歌舞妓 女太夫浄るり 若衆かふき 女形 芝居構へ沿革 歌舞妓の字面は日本後紀などに見えたれど そは歌まひのわざをいへり 今の歌舞妓といふも…

忠臣蔵八景 打ち出しの夕照

打出しの夕照仇敵うち出す木戸の口紅粉に夕日まばゆき女中見物 (うちだしのせきしょう あだがたき うちだす きどのくちべにに・・・)

忠臣蔵八景 十段目の帰帆

十だん目の帰帆縁の綱きる去状の追風にしりにほかけてかへる親舟

忠臣蔵八景 九段目の暮雪

九段目の暮雪祝言をしからはさせてくれの雪にとけて顔までいろ直し する